十六夜や司馬遼太郎に栞かな
最近は司馬ものを続けて読んでいる。
ひと頃より夜は随分しのぎやすくなっているので、テレビを消して静かに本を開くのもいいものだ。
ただ、昨日の十五夜を見逃しているので、今宵は本を置いて外に出てみた。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
十六夜や司馬遼太郎に栞かな
最近は司馬ものを続けて読んでいる。
ひと頃より夜は随分しのぎやすくなっているので、テレビを消して静かに本を開くのもいいものだ。
ただ、昨日の十五夜を見逃しているので、今宵は本を置いて外に出てみた。
深熊野や小栗伝説萩の宿
萩とくれば熊野・湯の峰温泉を思い浮かべる。
小栗判官の蘇生伝説で有名なつぼ湯前にある旅館「あづまや」は、ちょうど今頃は道路側に面した石垣に見事な萩が群れ、明らかにあたりとは異なる独特の雰囲気を醸し出しているはずだ。
あづまやホームページによると12号台風の影響は建物は無事だというが、設備やアクセスはじめまだまだ不自由にちがいない。
がんばろう、熊野!
半年の月日の早し萩の花
朝、今日の暑さを予感した。
半月ほど前に訪れたとき花の姿をほとんど見かけなかったことを思い出し、カメラを携えて市内の薬師池公園に向かった。
以前とはうってかわって萩や女郎花、藤袴など秋の草花がいっぱい咲いている。
今日は3月11日からちょうど6ヶ月。日中の残暑は厳しいが、季節は夏を越えてもう秋になってしまっている。
いのちあるものに生気や十三夜
今宵の月は冴え冴えしている。
空気が変わった証拠だろう。
庭の草花も暑い夏を無事乗り越えて、生気が戻ったような気がする。
秋の施肥の時期が近い。
胸突きの坂や雲居の月明かり
駅から帰るには急坂をひとつ越えなければならない。
男坂と女坂の二通りあるのだが、酒の入った宵なら当然女坂を選択する。
先日もあえぎながら登っていて、ふと顔をあげたら、月にかかる雲までが酔いも醒めるほど明かるいので息を整えつつ眺めていた。
赤錆びの柵をも埋めり葛の花
ちょっとした空き地なら一夏ですっぽり飲み込んでしまう生命力には感服するが、手入れを怠ると手のつけられないほど茂ってしまって、そうなると根絶はもう無理だそうである。
かつては繊維に用いたり、ロープ代わりになったり有用植物だったが、現代では嫌われ植物ナンバーワンかもしれない。
見た目からすると、こんなおぞましい姿をしたやつが「秋の七草」のひとつだとはイメージが遠すぎるかも。
時代変われば品変わるだが、飲んべえには荒れた胃に優しい葛根湯ドリンクの原料だったりするのでそう邪険にしてはいけない。
久方にともがら集ふや今朝の涼
秋の夜は友との語らひにしかめやも
結局帰宅が午前様。
言い訳がましいが、シンデレラよろしく午前零時直前に電車からメール投稿したんだけどうまくいかなかった。
で一句ではなく二句で償いを。