タワーファン

羽根なきも扇風機とは申しけり

種明かしをすれば何だという感じである。

羽根もないのに気持ちいい風が出てくるとは不思議だなあと思っていた。
本体部と風洞部が分割して梱包されたのをはめて捻れば完成だが、本体部分にしっかりファンがついているではないか。
これが回転して風洞部に送り、風洞部はスリットから風が出てきて、それが鳥の翼をイメージした、いわば飛行機が揚力を得るために上下の表面の面積を変えた翼のような形をしていて前面に風を送り出す仕掛けとなっている。
扇風機の羽根で空気を切り裂くのと違って連続した風が吹いてくるというのが特徴のようである。
メーカーはタワーファンと言っているがたしかにそんな感じである。扇風機とはまったく異なるが、使うものにとってはそんなことはどうでもいい。扇風機でいいのである。

交配

南瓜の花をむしりて娶せる

今日あたりと目星をつけていた雌花が咲いた。

自然にまかせていいのだが、固有種の種をとるためには交雑を避けたいので受粉に間に合うよう朝のうちに出かけた。
目論見以上に雌花が多くて大成功。あとは肥大を見届ける楽しみが残っている。
これからしばらくの間は瓜科の受粉がピークを迎えるので忙しい朝がつづく。
雨だとうまくいかないことが多いので、天気も気にしながら。

あきらめる

梅仕事するにさほどの実梅なし

青梅はもう売ってなかった。

梅干し用の熟した梅はおいてあるのだが、ジュースに適当な青梅がないのである。
今年は花が多かった割にいくらも実がならず落胆しているのであるが、ジュースがうまいのでせめて一瓶くらいは作ろうと店に見に行ったのであるが。
今年はあきらめるしかあるまい。

もう一枚

西国の東におくれ梅雨に入る

ようやく近畿も梅雨に入った。

気圧配置からも今日あたりそうなるとは思っていたが、入ってみるといきなりの梅雨寒である。
とっくにTシャツに更衣しているのでかなり寒く感じるが、いったん薄着になってしまうと一枚はおるのもおっくうでやせ我慢の日である。
夕べも思いの外冷えたので薄掛けを一枚足して寝たが、今夜はさらに厚いものに替えてもよさそうなくらいの気温だ。
梅雨入り前に何度か雨があっていつもの年よりも無難な夏であったが、さてこれからの夏はどうなるのやら。

消息

猫に餌やつてはならぬ菖蒲園

行くたびにいろんな猫が顔を出す。

避妊去勢された猫には面倒をみてもいいという暗黙の了解ができている県立公園である。
春のチューリップに始まって薔薇、そして菖蒲、ダリアと一年を通していろんな花を咲かせてはフェアを開催している広大な公園である。
そう言えばあの人懐っこい黒猫ちゃんはどうしたかな。コロナ禍以来ご無沙汰しているので消息が気になる。

便利だが

一部屋に一台配る扇風機

扇風機を出す時期である。

何台も段ボールから出しては組み立て、各部屋に配置する。
何台もあるがみな安物ばかりだから、調子の悪いのもある。やはり一台はもう使えないものとなったようで、新しいものに買い換えることになった。テレビショッピングで頼むともう明日到着するという。特別セールだから在庫をたっぷり揃えているのだろう。
まるで、アマゾンで買うような感覚である。便利な世の中になったものである。

毬のもと

揺れもせで雨の重さや栗の花

近畿の梅雨入りも間近のようだ。

今日の昼間はこぬか雨。夕方からは本降り。
そのこぬか雨に打たれて栗の花がしっとりと重たげに垂れ下がっている。
花はまだ完全に開いてないせいか、あの独特な匂いは届いてこない。
あの白く見える雌花はやがて毬になるのだそうだ。種が栗の実ということか。