薄緑っぽい透明

山梔子の白をむしばむ虫のまた

今年は順調に育っていると安心していたが。

いつになく枝葉がしっかりついいて、蕾もびっしりである。
ところが朝無残な姿に変わり果てている。
若葉はもちろん、蕾までもが青虫に食われたようだ。探してみると大小5匹ほどがすぐに見つかったが、今朝また二匹発見。
取り除こうとしても枝から簡単には剥がせない。そうとうしぶといやつだ。なんという名の虫かしらないが毎年やられているのはこいつなんだろうと思う。今調べるとオオスカシバという虫らしい。葉の裏に薄緑っぽい透明の卵を産みつけるらしいが、発見は困難である。
ちょっとその場から退散いただいて、鳥さんの目に止まれば持って行ってくれるだろう。

視覚的に

こきざみに早苗ふるはす夕の風

植えたばかりの田に爽やかな風が通り抜ける。

日中あれほど暑かったのが嘘のように涼しい。小さな苗が風にふるえ、水田の面もさざなみだって視覚的にも涼しい。
当面今日が暑さのピークだそうで暑さは一段落しそうだが、30度を超す真夏日が常態化するのはもう仕方がないのだろうか。
気温の高さはあきらめるとしても、やがて湿度をともなった太平洋高気圧が張り出してくる期間の長さを思うと気分が重くなる。

濁り恋しき

苗箱の畔に詰まるる植田かな

今日田植があったようだ。

菜園の隣の田は田植えが終わっていまだ水は濁ったまま。他の田の田植えも終わったのだろう、夕方になって早苗運搬車が苗箱を回収に来た。
田が澄んでくるのはいつなんだろうか。

霧散

鶯の聞くとはなしに夏を啼く

信貴山から流れる細流に沿って鶯が渡っている。

夏野菜の大方の作業は終わったが、残された細かな作業をこの暑さのなか無心で取り組んでいると、鶯の声だけが無識のうちに通り過ぎてゆく。
このようにほとんど自己を殺して無になれる時間というの、は何ごとにも代えがたい貴重な安息な機会ではないかと思えてくる。人といえども自然の一員であるという謙虚な気持ちを持ち続ければ欲というのものが霧散してしまうのだ。

田植え日和

牽引車畔に乗り上げ苗運

早苗の傍題は数多くあるが、今では機械化されて目にする機会がめっきり減ったものがある。

苗代では田植機に直接のせられる育苗箱ごと生育してるので、苗運と言ってもそれを小型耕運機に牽引させればいいだけで苗運自体の趣もずいぶん薄れているような気がする。
菜園のすぐ上の田もいよいよ水が張り直されて、後は田植えを待つばかりである。ここ数日天気がよさそうなので数日中には代田が植田に変わっているはずである。

接種完了

ワクチンの列に待つ間のほととぎす

昨日は菜園、今日は町の健康センターでほととぎすを聞いた。

とくに今日は住宅街にまでほととぎすが来るのかと驚くほど近い。
二回目の接種も無事終わり、10時間ほどたつが目立った副反応はまだない。
昼間のZOOm句会を終えて、夕方のひとときを惜しんでサツマイモ、トマトと茄子を植えた。あすは西瓜、シシトウを植える予定。遅まきのキュウリとゴーヤのために今のうちに支柱を立てれば何とか夏野菜たちがそろうことになる。