先客の猫に気兼の春炬燵
足を突っ込めない。
先客の猫どもがめずらしく揃ってもぐり込んでいて、足の置き場がないわけだ。
かくして炬燵のへりに胡座かいて、得意の昼寝もままならない。
炬燵と言っても、床暖房の上にマットを敷いてそのうえに炬燵蒲団をかぶせるだけだから、尻はなんとか温かいのがせめての救いとも。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
先客の猫に気兼の春炬燵
足を突っ込めない。
先客の猫どもがめずらしく揃ってもぐり込んでいて、足の置き場がないわけだ。
かくして炬燵のへりに胡座かいて、得意の昼寝もままならない。
炬燵と言っても、床暖房の上にマットを敷いてそのうえに炬燵蒲団をかぶせるだけだから、尻はなんとか温かいのがせめての救いとも。
立春の親しと思ふ光かな
一日早く春が来た。
120年ぶりだという。
立春と言えば2月4日と刷り込まれているが、今年は2月3日が立春に当たるというのだ。
一日儲けたはずであるが、さっそく寒の戻りかと思う風の冷たさである。
すぐにまた暖かい日が来ると言うし、春の足音を楽しもうと思う。
御神体のお山へ向けて豆をまく
「福はやま〜」
三輪神社では御神体の山へ向かって豆を撒く。
今年の参拝客は福豆をいただいて帰るだけ。
全国では中止となったところ、参拝客を制限して行ったところなど、どこも自粛ムードが漂う。
災いを退散させるための神事が、かくなる仕儀となったのも止むを得ないとはいえ寂しいものである。
ワンフィンガーで打つパソコンの冷たさよ
パームレストの辺りが冷たい。
ノートパソコンを使うと、夏ならばパーツのヒートアップで両手が火傷しそうになるくらいだが、冬は逆。
スウィッチ入れてもしばらくはなかなか熱が上がらず、掌を置けぬ冷たさについ指だけで打つという形になる。
ブラインドタッチからはほど遠いレベルなので、左右の人差し指各一本ずつ。
一日中使っていてもノートPCは冷え性である。
芝枯れて墳丘子らのすべり台
一部土が露出している。
子供たちは遊びを見つけるのがうまい。
結構大きな前方後円墳の芝もすっかり枯れて格好の滑り台なのだ。段ボールを尻に敷いて何メートルか滑り降りる。
その滑った跡の芝がはげて土が露出しても、巨大な丘の形はびくともしない。
平らなところばかり歩いてもつまらないので、前方墳から後円部分にかけての斜面をよじ登るようにしてはまた降りるも取り混ぜて変化を持たせている。
一番高いところに立てば、四面に盆地の山々が望め、しばし深呼吸しては息をしずめる。
舗装した部分を歩くのは腰にひびくので、できるだけ土や草の部分をよって歩くので6キロくらいは歩ける。それでも痺れる腰を何度か屈伸させてなだめながら、いつもの周遊コースを歩く。
去年もそうだったが、今年も渡り鳥が少ない。歩く楽しみが半減する。
記念日のコロッケ揚がる寒暮かな
まるまるとしたコロッケ4個平らげた。
何がいいかと問われたので迷わずコロッケ。
好きな食べ物はと聞かれたら、迷わずコロッケとトンカツと答える。
この時期外食するリスクを考えると、この変哲もないメニュがいい。
今日は49回目の記念日である。
北颪ときに粉雪まぢりゐて
昨夜からずっと強風である。
公園で集めてきた落ち葉を畔間に埋めたのが、空に舞い上がってはあちこちに散らかしてゆく。
それを八歳のみぃーちゃんがきょろきょろと追っかけては庭を走り回る。
いくつになっても遊び心、狩の心は忘れないようで、見ていても微笑ましくなる。
明日の天気図予想では頭上にでんと高気圧が坐りそうなので、この風もやがてやむものと思われる。