極意

片耳の水鳴るプール帰りかな

頭傾けてけんけんと跳んだり、熱い石を耳に当てたり。

だが、めったに水は抜けてくれなかった。
ときには床に横になるときまでごろごろ感がつきまとって、非常に不快である。
ところがあるとき、裏技をさずかって試したところ、百発百中水がころっと抜けたのだ。
極意は、蛇口に頭傾けて、つまった耳に水道水を掛け流すのだ。
理屈はよく分からないが、すぐになま温かい水がどろっと出てくれてその爽快感といったら。
騙されたと思って一度お試しあれ。

野菜高騰とか

夏負に豚肉摂れの所見かな

疲れた患者が殺到しているという。

点滴受けてる人も多いと聞く。
然もありなんと思う。
そのせいか、どの患者にも「水飲め」、「豚肉を摂れ」と勧めているようだ。

野菜が高騰しているという。
今日は暑いのは変わりがないが、いつもよりちょっとだけしのぎやすい。で、朝のうちに秋茄子の仕度完了。
今年は胡瓜が病気で全滅。ミニトマト、茄子だけが頑張ってくれてるので、茄子の新しい芽がでるのを期待したい。

クールジャパン

お団子に結って涼しき発表会

何か、どこか、涼しいのはないだろうか。

こんなに逃げ場のない暑さというのは初めてだ。
こうなれば、こちらから日常の中に「涼しさ」を求めなければならない。
「クール」とは文字通り「冷たい」、転じて「人が冷たい」という意味だが、最近は「かっこいい」という意味に使われるほうが多いようである。
クールジャパンはいいが、この暑さでインバウンドニッポンがしぼまなければいいが。

女王花死にそう

南国の花の一夜の露台哉

「哉」なんて気取ってる場合じゃない。

ベランダ、バルコニーなんて日の上がらない早朝くらいしか立てないくらいの地獄だ。
今日で真夏日10日連続だという。
窓を開けようものなら、地面から、ベランダから熱風が飛び込んでくる。
ベランダで育てている月下美人も青息吐息のようで、今年は咲かせないかもしれない。
歳時記にいう「露台」とは涼みに出るものだとされるが、今年に関してはそれこそ南国のリゾートくらいしか当てはまらないだろう。
週末は高気圧が一時的に去るそうだが、その隙に南から湿った空気が吹き込んでくる予想だという。
ここんところ70%台で推移しているが、これが10%くらい上がるとしたら、大変なことになりそうだ。
朝夕の水やりだけで汗みどろになるので、外出はとてもじゃないが避けざるを得ない。
「新涼」を感じられるのはいったいいつになることやら。

茄子くたびれる

水打って足裏喜ぶ帰還かな
水打って裾の濡るるもまた愉し
水打って和める夕の小半時

毎日散水だ。

ひとつはプランターの水やり、もうひとつはみぃーちゃんの居場所確保のため。
今日は、ここ一週間ではじめて夕風になごんだ。いったいに水をまけばさらに涼しさをますが、もともと日中に炎熱にさらされているので、30分くらいですぐに乾いてしまう。
一番水を食う茄子もこの暑さに花をつけなくなったし、そろそろ秋茄子にむけての準備時かもしれない。

秋を請ふ

香煙の網戸抜けゆく朝勤行
線香の網戸の風にたかぶりぬ

起床後しばらくの間は網戸でしのぐ。

といっても風があるわけではない。温度計を見れば、室内はすでに30度寸前、湿度も70%もあるから、日が窓にさしかかるともう冷房を入れる毎日だ。
したがって、網戸から香煙が流れる、というのは秋になるまで期待できないかもしれないと思う。
ただ、夕方は久しぶりに風が吹いてちょっとしのぎやすくなったが、それでも冷房は切れないでいる。
網戸全開にして熟睡できる日が早くこないかと祈るばかりである。

ひと湿りを

ひと雨のどんと来てみよ日雷

相変わらずの夏の空。

これで何日連続の真夏日だろうか。
今月いっぱいは続くというから、せめて夕立でも來てほしいところ、そのもしやの雷が鳴ったので今か今かと待ったが空振りに終わった。