運転再開

水引いて夕月尖る大和川

夜になってようやく青空が顔を出した。

台風過二日目の、束の間の晴れである。
冴え冴えとしたした三日月と宵の明星が相並んで、空は澄み切っている。
久しぶりの秋の空気となったようである。
明日は、全国的にも秋日和だという。
夕方、最寄り駅の運転再開されたというニュース。
わずかな晴れ間を利用してやりたいことはいっぱいである。

災害大国

振替のバスをたのみの台風禍

最寄り駅近くで、線路を覆う土砂崩れがあった。

近くを通りかかったら現場と思われる場所にブルーシートが敷かれていて、復旧の見込みが立たないのだという。
というのは、住宅地の擁壁ごとすべり落ちて線路にまで達したもので、住宅基礎が半分露出したままパイプの支えでかろうじて家が落ちずにすんでいる状態。
いつまた崩れるかもしれないというのでは、たんに線路の土砂を片付けたら運転再開できるというわけでもなさそうだ。

このような被害や同じ町内で大和川が氾濫するのを目の当たりにすると、日本は災害大国だということをあらためて認識するのである。

必須のアプリ

すさまじき雨に避難の是非もなく

何度も有線で避難情報が流される。

ところが、激しい風雨で窓をすべて塞いでいるので、何を言っているのか全く聞こえない。
むしろ放送よりも頼もしいのは防災アプリの警告であった。あの地震の警報と同じく、ピロンピロンと鳴って教えてくれるので、スマホのNHKのニュース防災アプリのインストールは必須であろう。
近くの鉄道には土砂が流れ込んで大きな被害を受け、いまだに復旧の目途はたっていない。
ごく身近なところで通勤通学に支障が出るほどの被害があったというのも初めての経験で、今後こういった災害がいつでも身近に起こりうることをあらためて認識することになった。

鍋シーズン

新米のポップ表示し地元米

スーパーに地元の今年米が並ぶ季節となった。

意外に、大和米、大和肉はうまいのだ。
「奈良にうまいものなし」とは文豪志賀直哉の言だが、柿寿司だけが奈良の味ではない。
もっと生産量をあげてマーケティングにも力を入れれば、全国ブランドにもなる可能性が大なのだが、そのあたりの商売気に欠けるところがあるようだ。
野菜はというと、大和野菜という県外にあまり出回らないものがあるが、一般野菜は全く駄目だ。まず第一に硬い。歯ごたえがありすぎて、野菜の旨味というものが沁みてこないのだ。これからは鍋のシーズンだし、もっとうまい野菜が豊富に出回ってくれると嬉しいのだが。

投票日前夜

街宣車駆け抜くる街秋湿り

街宣車などめったに回ってこない街というのも淋しいものだ。

与党大物が万全と言われる選挙区であるうえ、今ブームとなっている党の立候補もなく実に静かなものである。
選挙期間中、家の前を街宣カーが通ったのが3、4回ほど。
議員定数減となって一選挙区のエリアも広がったので、とても全市町村をていねいに流してゆくことも無理なのであろう。
とくに山ばかりの県南部の限界集落などいちいち回っていたら、限られた選挙期間ではとても間に合いそうもないし。
期日前投票も済ませたし、大都市にドラマがおきるかどうか、明日の開票速報を待つことにしよう。

あふれる

今号が終の遺稿の秋淋し

新会報が届いた。

すでに鬼籍にはいられた先師を囲む会の、年一回の近況報告をかねた会報だ。
20年あまり中断していたが、幹事のお声掛かりがあって再開したばかりの初号がTさんの最後の遺稿となった。
先週亡くなったTさんの稿のどこを見ても、病や死を感じさせるものは微塵もない。
相変わらず、論理構成が整然としたなかにもユーモア、エスプリに効いたエッセイである。
入稿が8月1日とあるので、そのときには健康であられたのだろうか。
それだけに悲しみはよけいにあふれてくるのだ。

週末も雨か

秋霖やどれもこれもが破れ傘

よく続く雨だ。

このまま、週末あるいは来週頭に台風が来るとなると、ますます気が滅入りそうだ。
プランターの大根も間引きまではよかったが、その後あまり伸びてないようだし、農家などにも大きな影響が出ているかもしれない。
前線、台風が去れば多少は天気持ち直すのかな。