笹鳴きの導くままに宮参り
自転車ではなく今日も散歩が続く。
王寺側の大和川堤防を歩いていたら、こんもりした森の中を移動していく笹鳴きがある。
声に誘われ森の入り口に廻ったらそこは式内久度神社とあった。
調べてみると八世紀には既にあったようだが起源は定かではなく、平安京移転の際平野神社に移されたという。
関西で「おくどさん」というように、竈の神様。
ただ、どう考えても腑に落ちない点がある。
というのは、このあたり王寺駅を中心とする一帯は三方の東から北、西へと大きく迂回する大和川に囲まれており、古代には洪水の度に陥没してしまうような低地にあるからだ。まして堤防際の、つまりかつては河原の延長のようなところに竈を祀る社を置くとは到底思えない。
どこか謎めいている神社ではある。