苦い酒

ころころと転がる玉の蓮酒かな

源氏物語にもゆかりが深いという宇治の三室戸寺で今日蓮酒を楽しむ会が開かれたというニュースがあった。

蓮の茎の中を通る途中でいろんな成分を溶かし込むので苦みが加わるという。
酒の味を楽しむと言うよりは趣向を楽しむものであろうが、蓮の葉の上をあっちこっち転がる酒をこぼさぬよう注意深く睨みながら飲むのは楽しかろう。

蓮酒を別名「荷葉酒」ともいうが、これを検索すると東京都町田市薬師池公園で「荷葉酒をいただく会」というのがあるそうだ。何度も通った公園だがそんな行事があるのを今更知ったというのも皮肉な話だ。

涼を演出する

緑陰と霧のシャワーがプレゼント

この時期自転車、ウォーキングは大変だ。

ようやく雨があがってさあと思っても真っ昼間のお日様にはかなわない。
あっという間に水分は奪われるし、熱中症なんぞになった日にゃ。

まだ暑い日中のさなかに犬を散歩させている人を見かけるが、あれは間違いなく動物虐待罪。
他人や動物に対してあまりにも感度が鈍い種族なんだろう。
物言えないものだけに、かれらをよく観察し、その身になって考えることができないのは「人」(ひと)とは言えない。

今、春日大社ではあの藤棚から水を霧状に散布して涼を演出している。嬉しいサービスだ。

追)書いてからしまったと思った。「緑陰」は3日ほど前に使ったばかりだった。

火照りを冷ます

半日を野良で過ごして夕涼み

午後一杯は庭やマイファームの手入れ。

汗を流したらすぐに外の風にあたり体を冷やす。
普通の人なら何をおいてもビールだろうが、飲んでしまうとたちまち眠くなってしまってその後は何もできないので晩酌というのは滅多にしない。

だいいち発句というのは夜にならないとできないので。

風に吹かれて

葛切りや黄粉と蜜とベンチかな

吉野の今頃といえば何と言っても「葛」製品だろう。

額に汗する季節には葛切りがすいすいと喉を通るときの快感がなおさら増す。
最近は黒糖シロップをたっぷり使うようであるが、昔ながらの密糖もまたよい。

緑陰で自然の風を受けながら食うのがお似合いだ。

涼しくない話

緑陰や節電要請始まりぬ

大飯原発稼働のおかげで関西電力はj実質10%程度の節電要請に収まった。

福島の事故を思えばこれを素直に喜んでいいのか正直戸惑いはある。
ただでさえ国内での産業立地が難しくなっているおり、原発が止まれば現在の経済というのは立ちゆかないのだろう。しかし、そうだとすればよけいにエネルギー政策の中長期ビジョンを描いて共有することが大事なのではないか。政治に今ほど求心力が求められている時代はない。

政権ほしさに徒党を組んでただけの話で、もともと考えの違う人たちの寄せ集め所帯が今更割れるのがどうのこうのといってる場合ではない。それよりも将来の政治の基本軸が一段と不明瞭になっている今、もう一度争点を整理、明確にしたうえで世間の判断を仰がねばならない。

緑陰で涼しくなるはずだったのに、政治のこととなると途端にヒートアップしてきた。

明け方の涼しさ

夏掛けの明け方寒し膝曲げぬ

昨日、今日と雨が続いている。

沖縄や奄美の梅雨が上がるといよいよ本土の梅雨本番だそうである。
今日などは湿度計をみると80%にのぼった。

ただ、気温はまだ本格的な夏を前にして30度止まり。そして、朝などは20度を切るくらいなので、うっかり薄着のまま寝ていると少々寒いくらいだ。

晴間の洗濯ならぬ

梅雨晴ややもめ六十路の忙しき

今日は暑かった。だが、湿度が低くて助かった。

明日はまた雨の予報なので、主婦ならずとも束の間の梅雨の晴れ間を有効に使わなくてはいけない。
空中に吊した西瓜を支えるためにハンギングモックを準備し、支柱を強化。
これで重量10キロ超えの西瓜でも大丈夫だろう。
3株なので全体で6~8個成らせる予定だが、果たしてあと40日ほど。無事収穫といきますかどうか。