棒の先

土曜日の郵便あらず秋ざるる

野の色より一足早く真っ赤なとんぼ。

畑の支柱の先に止まった。とんがった場所が好きなのか、記憶ではほとんどが棒の先である。
初夏にヤゴから孵ると山へ行き秋口にまた降りてくるというが、このあたりは吉野の方から降りてくるのだろうか。
しばらく目の前に止まってくれたので、雄の深紅を目に焼き付けることができた。

youtube

藷掘つてジャンボ一本引きあてり

紅はるか、鳴門金時各十本掘りあげた。

さきに紅はるか一株試し堀しているので正しくは十九株になる。
狭いところに無理矢理植えるため、半分くらいを垂直差しにしたところ予想通り個数は少ないがどれもサイズが大きい。なかには長さ30センチほどのお化け藷もでてきて食べ方も迷いそうである。
天麩羅で食うか、藷けんぴで消費するのがほとんどだが、今度は切藷にも挑戦しようとまづはyoutubeで作り方の情報仕入れから。

秋の花粉症

秋闌けて野花の鼻炎もたらしぬ

朝からくしゃみ、鼻水が止まらない。

風邪でもないのでどうやら秋の花粉症らしい。
ブタクサ、よもぎなどお花粉である。杉や檜より花粉のサイズが小さいので、悪くすると肺深くまで達することがあり、そうなると重症化する危険性もあるとか。
君子危うきに近づくなとは言うが、まさか家にじっとしているわけにもいかずいったいいつ頃開放されるのか、さて困ったものだ。

充電しながら

秋行くや徒に写せし画像消す

やや暖かい日が戻った。

しばらくは日中20度を超す日が続くという。
いよいよ秋の終盤にさしかかったが、近年は秋が短いのでいまのうちに秋を堪能したほうがよさそうである。
だんだん日も短くなってきたし、昼間の日が高い時間をねらって外で太陽を浴びたいと思う。
家に戻れば、スマホの充電かたがた何も考えることなく撮りためた写真を整理したらあっという間に夕方になっていた。

昼灯し

秋雨の日がな二上山隠しけり

雨音で目覚めた。

最近は体を動かしているせいか夜はよく寝られる。夜中に寝覚めることもなく、朝方までぐっすりと寝られるのはありがたい。
そこからさらに1時間ほど寝ると目覚ましが鳴って一日の始まりである。
さすがに雨となるとやることがなくなる。おまけにパソコンの椅子は長女猫・小町のお気に入りで、席を立った途端に滑り込んできて動こうとしない。メールチェックもできないまま、仕方なく今のソファで過ごすことになる。
結局、朝から電気を灯す一日で終わった。

願ってもない

鳥塚の彫りの深さの秋日濃し

寒い日がつづいたあとの今日の暖かさはさながら小春日和である。

風もなく背中に浴びる秋の日にすぐ汗がにじむ。願ってもない快適な秋日である。
菜園には紋白蝶が盛んに飛んで、あちこちの菜っ葉に卵を産みつけている。これから平年の気温に戻ると言うから活動は衰えることもなく、しばらくは青虫とのおつきあいがつづきそうである。
そろそろ小鳥たちもやって来る頃。冬は冬で楽しみがある。

木枯し一号

深秋や大手を振りて歩を伸ばす

今日から二十四節季「霜降」だという。

この霜降から立冬までに、初めて吹く強い北風を気象用語で「木枯し一号」というらしい。
近畿では奈良をのぞいて今日観測したという。盆地は風の影響が少なくてありがたいが、当町では真冬には厳しい信貴山颪がつづく。
コロナを口実になまっていた体に活を入れるためにも今日は大股で歩いてみた。