今日も夏日

羽織るもの腕に抱へる朧かな

暖かくなったとはいえ夜はまだまだ。

帰りの時間を思って羽織るものを一枚多くして出たが、この風もない春の夜は以外にあたたかい。
日中ほてった体の勢いもあって出番はなかった。
当地は今日も夏日。ちょっと体を動かすだけで汗ばんできて、体が暑さに慣れてないせいかすぐに疲れてくる。

手綱

接種まで首長くする暮の春

奈良がすごいことになってるのに知事はどこか他人顔。

奈良市長がマンボウ要請してもまだそんな状況じゃないと拒絶。市長は人流を落とすためには補助金など資金裏付けが必要だが、単独ではその余力がなく国の支援を期待している。この知事は以前からゆるふわ知事として全国にも知られているが、ここまでくると笑って済ませられない。
県内は入院中、ホテル隔離と同規模の自宅待機者がいて、感染したら最後死を覚悟しなければならない。
当町はコンスタントに毎日2人くらいが感染していて、延べ100人に一人くらいが感染していることになる。
ワクチンがまったく行き渡らない状況での蔓延はほんとうに恐ろしい。1年以上もたつのに国民の手綱を締めたりゆるめたりしかできない政治はもう勘弁だ。

江戸の粋

街灯のオレンジ淡き白つつじ

久留米、平戸と間を置いて咲く。

いずれも白のものだが、庭がいちだんと明るくなって春たけなわの趣が深くなる。
名前からいずれも九州で改良されたものだが、品種改良は江戸時代にさかのぼるらしい。朝顔などもそうだが、江戸時代の人たちはなかなかの風流人だと言えまいか。平戸などはおおぶりで派手やかだから、もっと植えておけばよかったかなとさえ思えてくる。
躑躅が終わると次は皐。ことしは順調に若葉を広げているのでいつもよりたくさんの花を楽しめるかもしれない。
そうそう、満天星は白い花に若葉がミックスしてきていよいよボリューム感が出てきた。夏は近い。

贅沢を楽しむ

茄子苗を日なたにうつす雨上がり

素人の苗づくりはむずかしい。

ほんのわずかしか作らないのだから、苗などわざわざそだてることなく買えばいいのだが。育ててみたい種類にこだわると、やはり種から育てるしかない。
問題は温度管理である。素人ファーマーはハウスなど本格的な設備がないのでいろいろ工夫しなければならない。昼間は日なたを求めてあちこち移動し、夜は夜で部屋に取り込み保温に工夫したり。
二ヶ月以上もこんな繰り返しがつづくし、苗など買ったところで100円からせいぜい300円くらいだから割りにはあわないのだが、安心できる野菜育てには得体の知れないものを極力避けたくて、これもこだわりというか、もはや贅沢ともいっていい野菜づくりを楽しんでいるのである。

見慣れた光景

園バスを春雨傘の降りてくる

隣の空き地前が幼稚園バスの停車ポイントとなっている。

朝は8時前、午後は3時頃、見送りやお迎えのお母さんが立ち話している。
ここを利用している園児は4、5人はいるみたいだ。
子供たちが着くとみんなお母さんの傘に包まれて帰って行く。

異なる時間

つばくらの集団下校かすめけり

登下校の見守り隊。

ボランティア活動として行っているかと思いきや、着ているジャケットは当町のシルバーバンクのものであった。
毎日の登下校を確実に安全に子供たちをエスコートするとなるとボランティアの善意だけに頼ることはできないということだろう。町から幾分かの費用が出てこうした見守り隊を支えているようである。
小学校の駐車場からマイクロバスが出てきて、児童をのせて出て行った。
駅前の学童保育預かり施設の送迎バスだった。
校門を出たら見守り隊に付き添われて帰宅するグループ、送迎バスで保育所に向かう子供たち。
放課後は地域の悪ガキどもといろんな遊びをして育った我々とはまったく異なる時間を過ごす今どきの子供を見るにつけ、この子たちから見える将来もまた我々とはずいぶん違う景色なんだろうかと思う。