蝉の朝忙し忙しと言ひ募る
鶯に代わって蝉がよく鳴くようになった。
それも、朝早くから「ワシワシ」と鳴くのは関西ならではのクマゼミであろうか。
もっとも、今では首都圏に進出して西特有のものとは限らなくなったかもしれないが。
雑用しながら聞くともなく聞いてると、あの騒がしい声はいかにも追い立てるようであり、時間がない、時間がないとばかり身に迫ってくるようにも聞こえる。
それでなくても朝からすでに充分に暑く、今日は特別さらに暑くなるぞと教えてくれるようでもある。

めざせ5000句。1年365句として15年。。。
蝉の朝忙し忙しと言ひ募る
鶯に代わって蝉がよく鳴くようになった。
それも、朝早くから「ワシワシ」と鳴くのは関西ならではのクマゼミであろうか。
もっとも、今では首都圏に進出して西特有のものとは限らなくなったかもしれないが。
雑用しながら聞くともなく聞いてると、あの騒がしい声はいかにも追い立てるようであり、時間がない、時間がないとばかり身に迫ってくるようにも聞こえる。
それでなくても朝からすでに充分に暑く、今日は特別さらに暑くなるぞと教えてくれるようでもある。
古簾打たれしままの夜半の風
夏至からもう一月近くたとうとしているので、西日がだんだん厳しくなってきた。
簾は西日対策には必需品で、少々部屋が暗くなろうがいつも早めに掛けるようにしている。
最近はホームセンターなどで中国製などのがえらく安く売っているので、毎年買い換えてもいいようなもんだが生來の貧乏性のせいか去年のものも大事にとってある。
半面が焼けてしまってみっともないくらいなのは裏返しにしてリユース。網戸とともにうまく利用すればプライバシーも保てるし夏には重宝する。
台風が来るというので風に飛ばされないよう巻き込んであったものを、台風一過の今日はさっそく広げて吊り直し。
午後からの住職に棚経を挙げてもらう準備も整った。
異郷にて和上の蓮の連綿と
西の京は蓮の盛り。
ロータスロードと銘打って北の喜光寺を含めた三寺を巡り歩こうという企画もあるらしい。
西の京の蓮と言えば、もちろん唐招提寺の蓮が有名。なんと言っても鑑真さんが持ってこられた幾種類もの蓮を中心に、130鉢もの立派な鉢蓮と蓮池があって、それらを巡る境内歩きも楽しい。
ここ数日は台風の影響で足止めを食らっているので、天気が落ち着いたらぜひ見に行きたいものだ。
前年の蚊遣といふも香の褪せず
朝から蚊にやられる季節。
庭にちょっと出た隙にも喰われるので、最近は蚊取り線香を腰にぶら下げる毎日だ。
今日などは台風が来るというので簾なぞ取り込む隙をつかれて、蚊に侵入されてしまった。
閉めきった部屋で線香を焚くのはペットにはきついものがあるが、しばらく辛抱してもらうことになった。
ウェディングに虹のアーチやオアフ島
午後になって吉野・大峰の方向の空模様がおかしい。
黒い雲が湧いてきたようで、山の姿をすっぽり隠してしまった。
その雲がだんだんこちらにも近づいてきたので、もしかすると夕立があるかもしれない。
昼間いくら暑くても夕立が降ってくれれば多少は楽になるのにと思う。
もうずいぶん前に、親戚の子がハワイで結婚式を挙げるというので親戚一同ハワイ旅行を楽しんだが、披露パーティが終わって街を歩いていると二重の虹がかかっていたのを思い出す。虹はオアフ島の定番らしく、一日のうちに必ずどこかで雨が降っているらしい。
盆地の南半分の暗い空がこちらへやってきて雨を降らすのではないかと淡い期待を寄せつつ、とうとう4時になって我慢しきれずに書斎にエアコンを入れて引きこもることになった。
白南風や飛行機雲のとどまらず
白南風の窓の茜に暮れなずむ
空がいっぺんに明るくなった。
南風が強くて、カーテンを巻き上げている。
雲も真っ白なのが、高いところのものはゆっくり、低いものはどんどん南から北へ流れてゆく。
飛行機雲が割り込んだと思ったら、すぐに太い雲になり他の雲と見分けがつかなくなった。
入道雲でさえ今日は形無し。たちまち形を崩されて浮き雲と化すくらいだ。
暑さといい」、空の明るさといい、実質的に梅雨明けだろう。
夕空は大変美しい茜雲となった。
黄菅野をなぞるリフトのときに揺れ
リゾートのリフトを借りて黄菅野に
黄菅野へ高原リフト上り来る
黄菅野に一ト日費やす旅程かな
こう暑いと涼しい景色を思い浮かべるのが一番。
盆休みに、猛暑の諏訪から上がった車山高原、霧ヶ峰の爽快感も忘れがたいが、ゲレンデが黄菅野と化した霧降高原も色を伴った記憶として懐かしい。
那須に別荘を構えるI君は今頃黄に染まっているだろうか。
補)リフトは平成22年に廃止されたそうです。遊歩道と天空回廊と呼ばれる1,445段の階段を散策しろということらしいです。