東の雲に夕焼の映えゐたる
東山中方面に入道雲が浮いている。
それを夕日が赤く照らしだしている。夕焼けというと西の空が赤くなるのが普通だが、盆地の西の端にいると山にさえぎられてめったに目にすることがない。
だから、夕方いくらか涼しくなって畑から眺めた東の空、そこに入道雲が浮いていてそこだけ夕日が当たっているのを目撃したときは驚いた。足のない入道雲だったからよけいに珍しい光景のようにも見えたのかもしれない。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
東の雲に夕焼の映えゐたる
東山中方面に入道雲が浮いている。
それを夕日が赤く照らしだしている。夕焼けというと西の空が赤くなるのが普通だが、盆地の西の端にいると山にさえぎられてめったに目にすることがない。
だから、夕方いくらか涼しくなって畑から眺めた東の空、そこに入道雲が浮いていてそこだけ夕日が当たっているのを目撃したときは驚いた。足のない入道雲だったからよけいに珍しい光景のようにも見えたのかもしれない。
診療は五時からとある西日中
この暑さは間違いなく命にかかわる暑さである。
西向きの玄関を開けたとたんに息が苦しくなるほどの暑さにむせてしまい、とても長居はできないと悟る。
もう五時になるから庭にちょっとだけ出ようと思っただけだが、このなかで作業するのはとても耐えられそうもないのであきらめるしかない。昼間からエアコンの効いた部屋にいるからなおさら堪えるのだろう。
来週あたりになれば台風の影響などもあってこのかんかん照りから解放されるかもしれないので、それまでしばらくは何もしないでおくのがいいとさえ思えてくる。
ピーマンなど収穫が始まっているので畑へは朝の日課の時間に割り込んで7時台に出かけた。8時頃までなら辛うじて動けそうなのでこの先このパターンが定着しそうである。
梅雨明けを期して聞こゆるきりぎりす
二日前というから梅雨前線が消えた日だ。
朝、庭の茂みからクリアな虫の声が規則正しく聞こえる。
「ぎぃーい。。。チョン」
きりぎりすであろう。あちこちでも呼応しているようである。
梅雨明けていよいよ夏も終盤。他の虫にさきがけて高く宣言しているようにも聞こえる。
本能的に秋が近いことが分かるのであろう。
昼はまだまだ暑いが、晩夏の夜はいよいよ虫の声の涼しさが忍び込んでくる。
アガパンサス置き去りに梅雨明くる
関東甲信越は梅雨明けだそうだ。
天気図から見ても太平洋高気圧が列島にのしかかって西日本も梅雨明け同然である。
この分でゆくと梅雨明け十日どころか梅雨明け二ヶ月の猛烈な夏になるのかもしれない。
もう何がおきても不思議ではない地球である。気象庁予報官だってこの早い梅雨明けは想定できなかったのだ。
今年は覚悟しておいた方がいいかもしれない。
もう雨をもらえないアガパンサスの水色の花が妙に鮮やかな一日であった。
バケツ一杯盗みし水の重さかな
毎週水曜、日曜は潅漑の水が側溝に流れる。
それを各自の田に引くわけだが、シェア畑ではそのおこぼれを頂戴しても構わぬことになっている。
バケツあるいは如雨露を側溝にさし込んで水を満たしては畑へ運ぶ。
それこそ天気が続いたら何度も何度も運び、余力あれば大きなペールボックスに溜め込むのである。
結構な重労働である。
涼しいうちに済ませないとそれこそ熱中症で倒れかねない。
家庭菜園も命がけである。
余命とふポイント費え昼寝覚
午前中動いたら今日はもうお終い。
午後はポットに秋の胡瓜の種をまいたら予定は終了。
猛烈な暑さだし、これから雨が降るかもしれないと言うのでやることももうない。
そう思っただけで体が休憩を要求してくる。
残された時間の幾ばくかをただ睡眠のために削る。
サングラス外し歯医者の寝椅子かな
三ヶ月に一回の検査を受けに歯医者に行った。
以前に左奥歯が痛んで噛めなかったのでその旨告げると一部が欠けているという。
その意識がないままいつの間にか磨耗がはげしくなっていて、詰めれば楽になるだろうということで安心はしたが、なぜそうなったのかは分からないまま。寝ている間に歯ぎしりしてるのではないかとも言われたが、家人に聞いてもそんなことはないと言うのでまことに不思議である。
ともあれこれでしばらくは安心であるが。
今日はサングラス越しの空が深く澄んで素晴らしかった。朝のうちはお盆の頃を思わせる風が心地よかったが、九時ごろになるとそれが熱風になり戸外にとてもいられないほど暑かったが、空気自体は乾いていて山の緑もまたくっきりと鮮やかでこれぞ真夏という日である。
明日の雨が終われば梅雨前線が消えるとのことだったが、さてはこの梅雨は早く終わる。すなわちまたまた長い夏になるのかもしれない。まことに苛酷な天気である。