これが政府の節電対策

ボールペンインク濃くでる暑さかな

さすがに今日は限界だった。

何をするにも暑くて動きがどうしても緩慢になる。もはやと夕方にはエアコンが入った。今年最初のエアコン。
朝は、涼しいうちにと畑に行くとすでに来ている仲間の背が汗でしとどに濡れている。その濡れ方が尋常ではない。聞けばもう二時間もいるというので、すぐに引きあげるようアドバイスした。あのまま続けていたら脱水症、熱中症になるかもしれないからだ。
私も雨が続いて三日ぶりの畑でその間にすっかり大きくなった野菜たちを収穫してさっさと引きあげることにした。
昼はもう何もする気が起きなくなり昼寝となったが、猫どももぐったりのようすだ。
節電すれば月に20円ほどポイントをくれるという政府の節電対策だが、国民をバカにするにもいい加減にして欲しい。節電のために熱中症で倒れたら元も子もない。
それよりも原発いっぺんどうではなく真面目に再生エネルギー対策に取り組んで欲しい。

刈払機

空調機掃除の埃汗まみれ

終日曇かと思ったら急に晴れてきた。

晴れたらいっぺんに気温が上がって、蒸し暑さが一気に満ちてくる。
今夜熱帯夜になったら大変だということで、急遽エアコンの掃除。ちょっと念入りにはじめたら奥のほうが真っ黒である。もうこうなると途中で投げ出すわけにはいかない。クリーニングシートがすぐ真っ黒になり何枚使ったことか。
一時間以上はかかったろうか、やっと試運転となっても残した真っ黒な埃が出てくる出てくる。
午前中は10年ものあいだ雨ざらしで動かなかった刈払機を、キャブレータオーバーホールなど何日かかけて整備した最後の仕上げ。祈るような気持ちでテストの紐を引けばぶるんとエンジンが反応する。あとは刃や燃料を買って回してみるだけである。
シェア畑だから持ち分の畝を刈るためとは言え家庭菜園もなかなか大変である。

ペタペタ

あぢさゐの雨やる書架の金表紙

さすがに一日降られると倦む。

いつもの席に座りっきりでいると座りだこができてしまうのではないかとさえ思える。
畑へ出たり、庭に出たり、天気さえ悪くなければ少なくとも半日は外で時間をつぶせるが、こうも降りこめられるのは久しぶりで何をしていいか戸惑ってしまう。
本ばかりも読んでられないし、猫を相手にしようにも奴らはよく眠っている。家のうちを歩けば湿気で足裏、スリッパがペタペタして気持ち悪い。和室に逃げ込めばいやな湿気からは逃れられるが、すぐ横になってしまうし。
録りためたビデオを見てもいつの間にか居眠りしている。
よくよく暇のつぶし方を知らない人間のようである。

原体験

粒揃ふ保証ありなく青葡萄

今年は真面目に取り組んでいる。

葡萄棚での栽培である。
10年ほど前に苗を庭におろして以来、毎年実るころが近づくとコガネムシに裸にされ光合成不足から実どころか木さえも育たなかった。昨年は心機一転これを掘り起こし短く仕立てたものを鉢で育てることとした。一年目は枝を棚に這わせるのが目的の栽培。
今年はそこから実の生る枝が順調に伸びて、うまくすれば何個か房がなるのではないかと期待している。
今はまちまちであるが粒が1糎弱ほどにまでに膨らんできた。
無事に9月が迎えられるように祈るような気持ちである。
ここまで葡萄にこだわるのは、幼少時葡萄苗を植えた家を家庭の事情で離れざるを得なかったという原体験があるからかもしれない。当地へ来る前の家では棚がシロアリにやられて崩壊。今度こそとひそかに期しているのだが。

家族ぐるみ

萍を浚ふ家族の日曜日

植えて一週間ほど、澄んだ植田に家族が作業している。

めいめいに竹箒をもって苗の間を隅から順に刷いているのだ。
雑草をとるというより萍をすくっているのであろうか。珍しい光景を見たものだ。
家族だけが食べる分には十分な広さの田であるが、秋の収穫までにはいくつもの関門があるのをこうしてこなしてゆくのだ。昔からこうした家族一同の作業を繰り返しくりかえしずっと続けてきたのだ。
久しぶりに家族ぐるみの田仕事を見せてもらった。

植えて一週間

畔探る植田の水のもれどころ

田植え後一週間。

順調に育ってきているようだが農夫は浮かぬ顔である。
どうやら田の水がもれているらしく、その原因がつかめずにいると。
土竜が縦横に畔を走っていてそこからもれるのもあるようだが、このたびはちとひどいと首をひねっている。
見事な畦塗りにみとれもしていていたが、それでももれる原因とは何だろうか。
無農薬で萍も少なく頑張っている田だけに、その隣で菜園を楽しんでいる我らにとってもすこし気がかりである。

タワーファン

羽根なきも扇風機とは申しけり

種明かしをすれば何だという感じである。

羽根もないのに気持ちいい風が出てくるとは不思議だなあと思っていた。
本体部と風洞部が分割して梱包されたのをはめて捻れば完成だが、本体部分にしっかりファンがついているではないか。
これが回転して風洞部に送り、風洞部はスリットから風が出てきて、それが鳥の翼をイメージした、いわば飛行機が揚力を得るために上下の表面の面積を変えた翼のような形をしていて前面に風を送り出す仕掛けとなっている。
扇風機の羽根で空気を切り裂くのと違って連続した風が吹いてくるというのが特徴のようである。
メーカーはタワーファンと言っているがたしかにそんな感じである。扇風機とはまったく異なるが、使うものにとってはそんなことはどうでもいい。扇風機でいいのである。