湯気立つてコーヒーの香のふくよかに
最初の蒸らしがむずかしい。
コーヒーの味は最初の蒸らしで決まると言ってもいいのだが、自分で入れるとなると根がせっかちなせいかなかなかうまく淹れられない。
温度が高すぎるのか、足らす湯の加減が悪いのか、家人の淹れるコーヒーに比べてどうも見劣りがするのである。
そんな失敗作でもかまわず病棟へ届けたのだが。
あとからLINEでうまかったよとお世辞をもらった。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
湯気立つてコーヒーの香のふくよかに
最初の蒸らしがむずかしい。
コーヒーの味は最初の蒸らしで決まると言ってもいいのだが、自分で入れるとなると根がせっかちなせいかなかなかうまく淹れられない。
温度が高すぎるのか、足らす湯の加減が悪いのか、家人の淹れるコーヒーに比べてどうも見劣りがするのである。
そんな失敗作でもかまわず病棟へ届けたのだが。
あとからLINEでうまかったよとお世辞をもらった。
カレーパンかぢりをとこの小正月
昼を作るのも面倒で抜く気でいたが。
スーパーに買いに出ていい匂いのするコーナーにあったカレーパンを知らずカートに入れていた。
おそい昼食はそれっきり。
これがまた夕食の食欲を失わせると分かっているのだが。
今夜もなめこ汁だけですまそうか。
二上山に開く病棟日脚伸ぶ
病棟に動けないでいるとよけい感じるらしい。
今日はまだベッドから起き上がる許可がおりないで、仰臥したままくくりつけのような状態の家人からLINEが来た。何もすることがなくただベッドに寝たまま時をすごすしかない身には、曇りがちでもそのように感じるのは自然なことだろう。
病棟から遠く南西に二上山があり、南面する窓からはなんの障害もなく夕日が二上山のあたりに沈むのをじっくり眺めることができる、なかなか景の広い眺めである。
むろん家人にはそんな感傷的な気分には到底なれないだろうが。
マフラーの巻き方ちよいと変へてみる
今日もまた強い風。
首筋へ冷たい風が吹き込むとなお寒い。
テレビでスカーフの結び方をやっていた。これを真似てマフラーに応用してみたら隙間なく首を包めて暖かい。
今風の結び方と言おうか、意外に実用的である。
手術の日であるが、予定開始時間が大きく狂ったようでその後どうなったかつまびらかでないが、時節柄病院に問い合わせるのもはばかれ、本人の麻酔が覚めればLINEで何か言ってくるとのんびり構えている。
病棟へ妻を届ける雪催
面会不可と言っても病棟のエレベータエリアまで許される。
荷物はそこで看護師を呼び託すことになる。
今日から約一週間のやもめ暮らしである。
初日は無難にきんぴら牛蒡やらサワラの西京焼きやら、味噌汁もうまくできた。
猫どもも相方がいない夜は調子狂うのか、おとなしくしている。
室温は15度を切っているが体を動かしているせいか寒くはない。
あとは風呂に浸かって寝るだけだ。
日脚伸ぶ雨後の夕の空青く
朝からずっと冷たい雨。
午後も暮れる頃にようやく止んだがどこか明るい。陰の極みから反転して日はたしかに伸びているようだ。
暗い一日だったがすでに気持ちは春に向かっている。
ハンドルの霜の厚さを拭ひけり
今朝の霜は厚かった。
原付バイクのメーターボックスがすっかり覆われて文字盤がまったく見えない。
指でなぞるだけでは除けないので、こするようにして掻き取ってようやく文字が見えてきた。
厚さは2ミリ以上はあったろうか。
さいわい外の水栓が凍るほどではなかったが、残った野菜たちが霜でげんなりしている。これでまた少し甘くなるかもしれない。
日があがるにつれて気温がだんだん高まり、風もないとあって久しぶりの穏やかな冬日である。
典型的な高気圧による放射冷却の朝だったと言うわけである。
末の子が2泊3日の予定をおえて東京へ帰って行った。
勢揃いすることはなかったが、久しぶりに家族の団欒にひたれた正月となった。
新型コロナが猛威をふるう都会でも負けずに頑張ってほしいと祈るばかりである。