ひとつかみして蚕豆の二三本
好きなだけもってけと言われた。
収穫したばかりの蚕豆のお裾分けである。
それではとポリ袋に手を突っ込んだが一掴みでせいぜい二三本しかつかめない。
我が家では滅多に蚕豆が出てこないので、見慣れない大きさ、かさばりにあらためて驚いたりする。
塩茹でして酒のあてにいいよといただいたわけだが、どういうわけかフライパンで焼いたのが出てきた。
莢を破るのに脂だらけになる指。箸で切り裂いて取り出すことになった。
残った皿には莢の山。あらためて蚕豆の嵩を知った。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
ひとつかみして蚕豆の二三本
好きなだけもってけと言われた。
収穫したばかりの蚕豆のお裾分けである。
それではとポリ袋に手を突っ込んだが一掴みでせいぜい二三本しかつかめない。
我が家では滅多に蚕豆が出てこないので、見慣れない大きさ、かさばりにあらためて驚いたりする。
塩茹でして酒のあてにいいよといただいたわけだが、どういうわけかフライパンで焼いたのが出てきた。
莢を破るのに脂だらけになる指。箸で切り裂いて取り出すことになった。
残った皿には莢の山。あらためて蚕豆の嵩を知った。
水筒の麦茶だいじに干しにけり
休憩中の麦茶がうまい。
湿度が低いうえ風があるので暑くはないが、それでも野外で作業していると喉がよく渇く。
家から冷えた麦茶をもってきているが、ペットボトル一本で3時間ほどもたせるのは少しきついような一日だった。
追加のボトルを買おうにもコンビニも自販機も遠い。となると、何度かに分けて少しずつ飲むしかない。
この一口ずつ飲むというのは意外に効果があるみたいであるというのは、いつもなら喉が渇いたと思ったら一気飲みなどしていたものだが、これはあとで満腹感となって食欲にも影響が出てくるのである。今日は一滴一滴を惜しむように飲んだせいか、夕食の食欲は落ちていなかった。
一気飲みはアルコールにかぎらず飲料水でも避けた方がよさそうである。
三速で坂を振り切る青葉風
久しぶりの晴れ。
しかも気温がぐっと上がって車の気温計は午後4時になっても29度を指している。ただ、湿度が低いようで窓を全開してもむっとするような風は入ってこない。むしろこの季節らしい風にいつまでも浸っていたいとさえ思える。
さらに、平群の長い坂はトップギアでは走れないのでシフトダウン走行の力強い加速がまた心地いい。若葉をこえて青葉となった周りの青い景色が飛ぶように去って行くのが快感である。
こんな日に窓を閉じて走るのはもったいない。
青紫蘇のあらぬところの自然生え
いつもなら今ごろは芽を出すはずなのだが。
一度土におろすと成長が旺盛なものだから、知らぬうちに種がこぼれ次の年も芽吹いてくることが多い。だから一度植えたら次の年もまた次の年も生えてきて大変重宝する。
ところが昨年は少し邪険に扱ったようで、いい場所を与えなかったのがむくれの原因かもしれない。当てが外れれば今年は苗を買う羽目になる。と言ってもたいした金額ではないからどうと言うことないのだが。
ところで今日も夜盗虫の被害にあった。あまりにも見事な切口に舌を巻くほかはない。
犯人は現場に戻る根切虫
植え替えた後ようやく根付いたとおもったに。
今日見回ると茄子苗一本が萎れている。根本からチョッキンだから間違いなく根切り虫こと夜盗虫の仕業。名の通り夜活発に動くらしいが昼間は土のなかに寝ているとも。
大概は被害にあった株のすぐ近くをほじくれば犯人を取り押さえることができる。今日のは3センチにも育った立派なものである。おなじく土の中に似たような芋虫みたいなのがいるが、白くてぷっくら太っているのはコガネムシあるいはハナムグラの類いである。夜盗虫は茶褐色がかっているので一目で分かる。
ぶん投げてよそのところへ行ってもらった。
毒もつはげにまろきもの蛇苺
鎌の下から目に焼き付くような赤いものが飛びだしてきた。
みればあちこちにあの丸い蛇苺がなっている。
毎日のようにきている場所だが、いつの間にか生い茂った草の蔭で育っていたようだ。
蛇とあるので形だって毒々しいものかと想像するが、そんなことは全くなく、真ん丸の赤い実をつける、正真正銘のイチゴの仲間らしい。毒はなく乾かせばむしろ薬になるとも。
食べられるがうまくはないらしい。そんなところからも敬遠されてしまうらしい。しかし蛇苺自体知らなければ口に入れようとする人がいてもおかしくない。それほ旨そうに見えるのだから。
一夜さに枝先垂るる緑雨かな
枝垂れて緑雨まことに重き雨
新緑のころ降る雨。
夏の雨でも時期がかぎられ、しかも新緑の若葉を打つ雨である。
まだ柔らかい枝などは雨を含んだ重みにたえきれず垂れていることが多い。
我が家では決まってこの時期柿、柚子などの若い枝がうなだれてしまう。
これが長期つづくといわゆる徒長枝になるのであるが。