牡蠣に振る檸檬も安芸の島とかや
キッチンから海の香りが流れてくる。
今日は久しぶりの牡蠣フライらしい。
添え物のキャベツは畑のもので特別柔らかく甘い。
家人によれば当地では牡蠣はほとんど広島産らしい。
絞りかける檸檬もまた瀬戸内のもの。檸檬はこだわりがあって一度島の檸檬をいただいてからは、もう輸入ものは受け付けなくなった。だから季節はかぎられる。旬の冬から春先くらいしか手に入らないのである。
島の檸檬を絞って、牡蠣フライをほうばる。
肉に飽きたときの牡蠣はことさら旨い。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
牡蠣に振る檸檬も安芸の島とかや
キッチンから海の香りが流れてくる。
今日は久しぶりの牡蠣フライらしい。
添え物のキャベツは畑のもので特別柔らかく甘い。
家人によれば当地では牡蠣はほとんど広島産らしい。
絞りかける檸檬もまた瀬戸内のもの。檸檬はこだわりがあって一度島の檸檬をいただいてからは、もう輸入ものは受け付けなくなった。だから季節はかぎられる。旬の冬から春先くらいしか手に入らないのである。
島の檸檬を絞って、牡蠣フライをほうばる。
肉に飽きたときの牡蠣はことさら旨い。
薄懐炉水仕の妻に渡しけり
左手についで右手に懐炉抱く
暮に整理していたら古い使い捨てカイロが山のように出てきた。
24時間はとても保たないがそれでも寝るまでの時間は十分に機能するようだ。
処分するにはもったいないので、いよいよ朝が辛くなってきたこのごろせっせと使い始めた。
古いとは言え腰に一枚貼っただけでずいぶん違うのは満更でもない。
毎日二人で使ってもこの冬だけではとても消化しきれないほど在庫はある。
観念し歯科医の前にマスク取る
チェアにかけるまでマスクしている。
歯科医は無論マスクしたまま。
いよいよマスクを外してチェアに横たおるわれは、何とも無様に大口を開けてなされるままに口の中をかき回されておる。
これが三か月に一回の歯科通い。
今日は点検、掃除、フッ素を塗られて15分ほどで終わり。
ヘリ三機真一文字に音冴ゆる
編隊のヘリの切り裂く風冴ゆる
西の方から生駒を越えて編隊三機が盆地を横切った。
ヘリにしてはいつも見る高さよりはるかに高いところを飛んでいるようだ。
自衛隊の機のように見えるが、東方向だから明野あたりにも向かうのだろうか。
もしかしたら能登への派遣に備えた飛行だろうか。
ただでさえ現地の応援が遅れており、日頃の訓練の成果をみせてもらいたいところである。
支援が届いてないのに半島の道路はがらがらだと聞く。遅れれば遅れるほど災害関連死がふえる。いっこくも猶予ならないはずなのに、政府も県も頼りない。民の命が救われるか見殺しにされるか。どんな政治を選ぶかわれらが選択にかかっている。
人日の回覧廻す亭主かな
期せずして新年の挨拶を交わすこととなった。
お隣からはいつもなら夫人から回覧板が届けられるのだが、今年の新年第一回はご主人がインターフォンに立たれた。
いつも無口なかただから言葉を交わすことも少ないのだが、今回は新年でもあるのでそれぞれ二言三言の御慶を述べあった。
お隣も職をひいておられるのでおたがい時間はあるのだが、男同士というのはえてして顔を合わせることは少なく図らずもの挨拶である。
昨日七日は人日の節句、というより七草粥の日というほうがポピュラーだが、元日を「鶏の日」として以下「犬」「羊」「猪」「牛」「馬」「人」「穀」と決め、それぞれ該当のものは食べない(殺さない)とされた。したがって、今日八日は穀物を食べてはいけないわけなのであるが、現代人の暮らしからはどれもすっかり姿を消してしまったようである。
地は震へ沖は遠のき寒昴
この広い宇宙のなかで土がある地球は極めてまれな星であるという。
植物が海から陸上に上がることにより、やがて動物も誕生したのであるが、土は最初の植物「地衣類」が光合成をし菌類を育て、これらがやがて多様な植物を生み長い時間をかけて有機物を地中に蓄えたことによって生まれたのだという。
一般の星の表面はせいぜいが岩石だが、地球はごく薄い土の層におおわれている特殊な星と言える。1センチの土の厚みを作るのに100年と言われるほど気の遠くなるような話しであるが。
その大地の星はコアのマントルの働きによってプレートが動くなど常に変化しており、地殼の圧縮と引っ張りの作用が限界に達するとおおきな地殼変動をもたらす。地震はその微少なもののひとつに過ぎないが、それでも一帯の大地をひっくり返す恐ろしい力をもつ。
能登半島は地下に断層がもぐり込む形となっており、このたび逆断層型といわれる地震があって半島を中心としたエリアが隆起した。
昔「地球は生きている」というような映画を学校から見に行ったような記憶があるが、まさに地球は生きものなのである。
暮らしの基盤を置いている大地であるが、どんなに強固な地盤改良を行おうとも盤石とは言えない。とくに日本は地震国ナンバー4であるが、狭い土地に人口が密集しているという点でそれがもたらす人的あるいは経済的な被害は甚大なものがある。
大地が常に震えている冬の真上には昴が燦然とまたたいている。
400光年はるか先の昴
能登の地図否でも覚ゆ寒の入
いよいよ厳しくなる被災地。
これから約一か月がいわゆる寒で、それでなくても寒さの厳しい能登地方だけに関連死が増えないことをせつに祈る。