濠端に葛はいのぼる古墳かな
大きな濠が葛で埋まっている。
ということは、水が涸れ土砂に埋もれてしまって、生命力の強い葛が蔓延してしまったのである。
すでに調査も終わって長い時間が経過したのであろう。
このまま放置されれば、まだいくぶんか残っている湿地部分もやがて葛の支配するところとなるのも近いか。
濠の周囲は散歩道となっているので、やがて舗道にまで蔓が這い上ってくるだろうし、なかなか厄介な植物だ。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
濠端に葛はいのぼる古墳かな
大きな濠が葛で埋まっている。
ということは、水が涸れ土砂に埋もれてしまって、生命力の強い葛が蔓延してしまったのである。
すでに調査も終わって長い時間が経過したのであろう。
このまま放置されれば、まだいくぶんか残っている湿地部分もやがて葛の支配するところとなるのも近いか。
濠の周囲は散歩道となっているので、やがて舗道にまで蔓が這い上ってくるだろうし、なかなか厄介な植物だ。
何枚か羽根代えてあり芋水車
野菜屑流れ来もして芋水車
芋水車の水はきれいでなくてはならない。
そういう意味では湧き水が豊富な町、しかもある程度流れが速いところ、つまり坂の町が理想的である。
畑から採ってきた土のついたままの芋を放り込んで川端に掛けた途端、さっと川の水を濁らせるが、それは瞬間のことで、たちまち元の澄んだ水がもどってくる。この状景を詠もうとして歳時記を開いたら、先人がすでにものにしていた。
芋水車かけし濁りのすぐに澄み 三隅含咲
閑話休題
芋洗い。樽に放り込んだ芋を、二本の丸太というか杭を交差したものを左右にごしごし揺さぶるもので、昔の八百屋でよく見たものだが、家人は見たことがないという。いろいろ説明するのだが、首をひねるばかりである。我らの世代なら誰でも知っていることかと思ったがそうではないらしい。
鵙日和棚田に腰を伸ばしては
二三日前から鵙の高鳴きを聞くようになった。
忘れた頃にまたやって来て、書斎の窓を開けて所在を確かめようとするが、この時期は一カ所に長居はしないようで簡単に見つかりはしない。
いかにも秋とは言いがたい生温かい空気だが、初鵙を聞く日と言うのはたいていそんな日だ。確実に仲秋に向かっているのを実感する声なのだ。
ノルディックウオークの二人が、そんなことには関心もみせず足早に過ぎ去っていった。
屯してゲームに夢中秋うらら
駅周辺に異常なほど人が集まっている。
全員がスマホの画面見ながら、まさに「屯」なのだ。
交通整理に警官までもが出動して、まさに異様な光景。
子供連れが子供をほったらかしてまで夢中になるのは、あの妖怪goの特別デーらしい。
いい年をした、孫がいてもおかしくないものまで仲間して、暗澹たる気持ちになる。
散歩コースの公園も通年この集団が集まってくるし、どうか通行人の安全を脅かすことだけは避けてもらいたいものだ。
鉄棒の雫の錆びて秋の雨
暑くて出不精が身についてしまった。
かかりつけ医で目新しい器械があって興味を引かれると、さっそく測って見よと言う。
年齢をインプットして指を突っ込むと、スーパーのレシートのようなものが書き出されて何やら数字が書いてある。
体の老化度というか、健康のバロメーターを示す数字で、同世代のどのレベルにあるかを示しているそうだ。
5段渦中のDランク。
ちゃんと運動しているか、ちゃんとバランスのとれた食事をしているか、ちゃんと眠れているか、などなど問診があるが、やっぱり運動不足が問題だと言うしかない。
この長雨が終わったらまたあの古墳公園周遊コースを歩かなくちゃ。これから冬〜春までは最高の散歩シーズンだし。