露けしや行場の水の細りゐて
滝行場というにはあまりに水が細すぎる。
北門から石段100ほどを登ったあたりに石垣があり、その中ほどから石樋が伸びていて、そこから水が滴っている。
水を受けているのは小さな池で、睡蓮が育っており、まわりを竹矢来を組んだ結界となっていおる。様子からすると普段は使われないで、何かの行事の時だけ特別に使われる行場かもしれない。
そう言えば、松尾寺には霊泉が湧き、これを厄除け観音として知られる千手観音立像(秘仏)にお供えしているので、この行場はありがたい霊水を浴びるための場であるのかもしれない。
なお、一般にも霊泉は北門をくぐってすぐにいただくことができ、まずは身を清めてお詣りせよということかもしれない。