斑鳩の里

高咲きの山茶花白し里の塔

日本最古(706年築)の三重塔だそうである。
斑鳩の里法起寺。
縁起によれば、聖徳太子が長子山背大兄王に宮殿(岡本宮)を寺とするよう言い遺したことによる。
時代によって衰退浮き沈みした寺だが今日まで塔は残った。
同寺には飛鳥時代の銅造菩薩立像、平安時代の木造十一面観音菩薩像を蔵置している。銅造のものは奈良国立博物館に出張されており先日もお目にかかれた。体の線や衣紋の流れなど素朴な佇まいが好ましかった。


今日は朝からピーカン。おまけに風もおだやか。
まずは愛車で斑鳩の里ポタリングに出かけた。
中宮寺は自転車置き場が不便でパス、別の機会に法隆寺とともにゆっくり見ることにした。

法輪寺では愛車も一緒に三重塔を遠景に。ここはいかにも里の寺という風情で四方でスケッチする人が多く見られた。快晴で風もなくまさにスケッチ日和。

法起寺傍の溜め池には鴨たち(キンクロハジロか?)が40~50羽渡ってきていた。

法起寺を出た後、西の京、平城京への自転車道案内を見つけたので標識にしたがって西の京まで足ならぬ輪を延ばすことにした。途中郡山城を経由しての大和盆地西端往復36キロ走行は初冬を満喫するには十分であった。

喉がかわくということ

今日の句を思案にくれて蜜柑むく

喉が渇いていると、思考も止まるらしい。
いくら考えても季語が浮かばない。
そこで、小ぶりの甘そうな蜜柑があったので食ってみると意外にうまい。次々と皮をむいては口に放り込む。
蜜柑というのはめったに食わないが、いざ食い始めるといくつも食えてしまうのが不思議だ。
脳の水分補給指示系統が満足した頃合い、秋のものだがこの句が誕生した。

明日は久しぶり、といっても当地で初めてなのだ、かねて念入りに磨いた自転車でポタリングしようと思う。
さてどこへ行くか。

冬の英雄

オリオンの昇り初めしの広きかな

自宅は南東向きの斜面にある。
だから、冬の英雄オリオンが真正面に上がるのだ。
地平に近いほど太陽が大きく見えると同じ理屈かどうか、昇り初めのオリオンは正面の広いエリアを独り占めするかのように大きく見える。
ただ、前住所の東京西部に比べて特別星がきれいにみえるようでもないのが残念だ。
老眼のかすみ目もあるだろうが、大和盆地の端でも結構空が明るいのだろう。

花札

紅葉を傘と気取るやはぐれ鹿

花札そのものだと思った。
県内の紅葉名所はどこも見所だとテレビがいうので、まずは奈良公園から東大寺へ。
今年完成した東大寺ミュージアムでは不空羂索観音立像、日光・月光菩薩立像(いずれも国宝)にお目にかかることができた。
他に東大寺創建の頃の遺物の展示もあり、なかなかの見応えである。
おりよく南大門手前で鹿君が煎餅には目もくれずひたすら水を飲んでいるシャッターチャンスにも恵まれた。
雨天だけど気分は晴れであった。

朝の日課

寒き朝手を温室にかざしおり

当地では毎朝のように夜露がおりるので、やがてそれは霜に変わって真っ白な朝へとなりそうだ。
やはり隣の大阪に比べると最低気温で2,3度は低い。
そこでフラワースタンドをすっぽり包むビニールカバーで簡易温室を用意してみた。
というのは、洋ランのシンビジュウムがわりに寒さに強いとはいえ、やはり冷え込みは大敵だからである。

朝は温室の中へ手を突っ込み気温を探るのが日課となった。

初生り

収穫間近い柚

収穫間近い柚

家替えや帯同柚子の落ち着けり

前住所から持ち込んだ柚子が色づいてきた。
当地で庭におろそうと鉢植えで春から育てていたものだ。
引越の不手際で一個だけしか残ってないが、いつ収穫しようかと毎日のぞくが楽しみになっている。

ところで、昔大阪に住んだことがあり当時引越のことを家替えと言っていたような記憶があるのだが真偽は不明だ。

黄葉が降りてきた

黄葉した桔梗

黄葉した桔梗

草紅葉ようやく里に降り立ちぬ

吾が宿に 降臨したまひ 草紅葉

涸沢小屋からの草紅葉とは比べものにはなるまいが、ようやく桔梗の葉が庭の片隅でささやかに色づいた。
なるほど、これが草紅葉。今までずっと見過ごしてきたが、俳句を始めたおかげで身近なところで季節感を味わうことができるようになったのは望外の喜びである。