襲津彦の墳やもしれぬ野に遊ぶ
人混みへは行けないからみんな広大な古墳公園に遊びに来る。
ふだんは高齢者ばかりが目立つ公園だが、このところ行き場を失った子供連れの姿がめっきり増えた。
もともと丘陵地帯だから起伏のあるところのほとんどが芝生広場となっており、それぞれめいめい好きなところでボール遊びをしたり、凧揚げをしたり。
蒲公英は西洋タンポポだと思うが年中咲いてるし、下萌えがとっくに始まっていて芝生広場に寝そべるとそれはいい気持ち。
この春は、雨さえ降らなければ平日といえど人出は途切れないことだろう。
ここの古墳公園でもっとも大きくて、国指定の特別遺跡となっている巣山古墳は全長200メートルほどの立派な前方後円墳。見るだに大王級の墳墓と分かる。この辺り一帯は古代豪族葛城氏の奥つ城に当たる場所で、それだけにこの立派な古墳は伝説の武内宿禰かもしれないという。

