免疫不全

院薄暑栄養注射など打たれ

腕まくりして覚悟の注射を受ける。

毎月のことだから、たんたんと済ませてもらうのには慣れたが。
最近体重が下げ止まらないので念のためガンマーカーなどによる検査を受けたが、とくに問題はなかったようだ。だけど原因がよく分からないのはやはり気分がよくない。
家人もアレルギー反応検査してみたが、杉檜花粉アレルギー陽性と出た以外とくに何もなし。あきらかに免疫機能異常と思われる反応が出ているというのに。
二人とも免疫不全的兆候があるように思えてならない。原因はあれしかない。

梅雨の足音

小満の錆削ぎ落とす砥石かな

今日20日から「小満」だそうである。

草木が周囲に茂り、満ち始めるという意味で、梅雨の走りが見られるときでもある。
当初は今週あたり、その梅雨の予兆みたいな日が続くと言われたが、一転して予想が変わり夏らしい日が続くそうである。
雑草もいよいよたくましくなってきた。
鎌もよく研いでおかなくちゃ。

乗換無し

ナイターに合羽姿の増えはじむ

朝からぽつぽつ雨が降り出す日。

降ったり止んだりの肌寒い日となった。
やることもなくプロ野球中継を見ていたが、途中までは横浜では雨ではなかったようだが佳境にさしかかるころ、ベイスターズの応援席にチームカラーの靑が急に目立ちはじめた。
アップで映された画像でどうやら携帯用レインコートと知れた。チームは劣勢だが雨となっても席を立つ気配はない。
そのまま惜敗となったが、この球場は旧居から乗り換え無しで行けるところで懐かしさもあって試合最後まで見てしまった。

両眼を結ぶライン

こめかみとふ視野の外なる蚊の狙ひ

今年はどういうわけか両眼を結ぶラインが狙われる。

耳たぶ、こめかみ、まぶた。どれも左右である。
人間の弱い部分を狙うと言うから、両目に衰えがきているのかもしれない。皮膚が柔らかい部分なのでかゆみが強い。ついかきむしっては傷跡を作っている。一回刺されると同じところが何日も痒いのが憎たらしい。
庭で畑で。毎日のことだからとあきらめるわけにはいかない。さあ、どうすればいいか。

図体に似合わず

番犬の放し飼ひある薔薇籬

朝のうち大きな犬が庭に出てくる。

やたら人なつこくて、通る人へ向けて太い声で咆えるのが最初は驚くが、どうやら寄ってこいやとせがんでいるようでこれまた太い尻尾を盛んに振ってくる。しばらく傍に立ってやるとさらにまたいちだんと吠え立てる。
小さな子供ならばきっと驚いて逃げてしまうに違いないのだが、離れようとするとこちらの姿が見えなくなるまで「ひい〜ん」と甘えるように鳴くのも可愛い。

帰り仕度

きらきら星流し五月の集塵車

心地いい風が吹く朝。

いつもの九時になると風に乗って「きらきら星」のメロディが流れてくる。
町の収集車である。
作者が当町出身ということで、夏の夕方六時、冬は五時に子供たちへの帰ろうコールの曲ともなる。
畑にいると、近くの小学校から午後五時には唱歌「夕焼け小焼け」が流れてくる。それを聞きながら「子供が帰ったあとからは〜♪」と歌いながら爺婆はもう一仕事してから帰るかとなるのである。
すっかり日が伸びたのでうっかりすると「きらきら星」が聞こえてきて、慌てて帰り仕度を始めることも多いのだが。

リスク分散

玉葱の粒まちまちの軒端かな

半年かけて収穫にこぎつけた。

やってみるとけっこう難しいものだ。
病気との戦いだったり、それをクリアしたら今度は太る前の薹立ちに悩まされたり。
菜園を見渡してみると、こうしたトラブルを避けるためにか早採りができる、いわゆる極早生タイプが大半を占めているようである。
早生というのは保存が長く効かないというので、年明けまで保存可能という晩生にも挑戦してみたがなかなか難しいものだ。
リスク分散のために早生タイプも作ったのがようやく収穫となって軒先にぶら下がっている。