実南天柊千両赤白黄
玄関先が三色に彩られている。
実南天の赤、花柊の白、実千両の黄が競うようである。
一度に揃ったのはこれが初めてのことかもしれないと、出入りするたび心が躍る。
とりわけ柊の香りが今までになく甘味で、気持ちよく酔わせてくれる。
どれも冬のものだが、暖冬傾向がつづくだけに遅れることなく出揃ったのは意外である。
いつまで楽しませてくれるのだろうか。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
実南天柊千両赤白黄
玄関先が三色に彩られている。
実南天の赤、花柊の白、実千両の黄が競うようである。
一度に揃ったのはこれが初めてのことかもしれないと、出入りするたび心が躍る。
とりわけ柊の香りが今までになく甘味で、気持ちよく酔わせてくれる。
どれも冬のものだが、暖冬傾向がつづくだけに遅れることなく出揃ったのは意外である。
いつまで楽しませてくれるのだろうか。
大根の葉もはづみゆく猫車
軽トラまで「ねこ」に満載の大根を運ぶ。
ゴムタイヤは重量をうけてよく弾むが、つれて大根のゆたかな葉っぱもゆさゆさ揺れる。
昇りの畦道をバランスとりながらゆくが、後からついてゆくお婆さんの顔もほころぶ。漬け物にでもされるんだろう。
ことしも豊作のようで何よりである。
凩の蜂の巣さらふ置き土産
玄関に大きな蜂の巣が落ちている。
おそるおそるのぞくと巣穴はふさがっていて子供たちがいる模様である。顔元をかすめる虫があったので思わずたたき落とすとアシナガバチのようであった。ときどき突風が吹いてきてどこに巣くっていたのか見当がつかないが、残った親が落ちた巣のまわりを飛んできたのだろう。親蜂はそれ一匹きりでなんとも不思議だが、考えればもう冬になり残されたものもそれが最後だったのかもしれない。
元に戻そうにもどこか分からないし、まさか自宅においてゆくのも気味悪いので厳重に袋にいれ明日の燃えるゴミに出すことにした。
冬眠のかはづ起こして冬耕す
二日がかりでサツマイモを植えていた畝の手入れを終えた。
いつの間にもぐり込んだのか、わずか四メートルの畝から冬眠中とおぼしきカエル二匹も出てきた。
あわてて逃げようとするが、冬眠中で活性モードではないようで動きがすこぶる鈍い。そこでそれぞれ手にのせて他の畝に移してやった。
カエルにはなんだか悪いことをしたようで、ごめんごめんと謝りながら。
豆稲架におそき初霜おりにけり
平年より10日くらい遅いそうである。
朝起きて外を見るとお向かいの車のウィンドウが真っ白である。
庭の大根葉にふれてみると固い。こうして身を固くしながら冬野菜たちは凍結を免れようと糖分を増していくらしい。だから白菜や菠薐草は十分霜に当てたのが甘くてうまいというわけである。
いい天気がつづいたので、地元農家が畔で育てた白豆(大豆)もそろそろ豆こきどきを迎えている。この寒さで大豆もまた甘味を増しているかもしれない。
湯豆腐の箸に人柄見たりけり
急に寒くなりました。
こんな夜は鍋かおでんか、湯豆腐か。温かいものがいいですね。
さいわい冷蔵庫には畑でいただいた大根が食べきれずにあるし、昨夜はおでんとあいなりました。
今夜は牡蠣があるというので鍋ではなく、フライで。牡蠣はフライがうまい。ついでにサツモイモを揚げてもらうのも忘れずに。
白菜が収穫できるようになればおそらく鍋がつづくんだろうな。見栄えの悪い人参、約半分がそうです、はぬか漬けへ。味は悪くない。甘い。
毎夜のようになんだかんだと言っては畑のものをいただいてます。
ネギもレタスも食べきれない。ネギは湯豆腐でいただきましょうかね。豆腐と言えば箸の使い方が上手なひとがうらやましい。私はなかなか上手に食べられません。
けふの業なして和みの花柊
玄関に入ろうとして甘い匂いに足が止まる。
柊の花がさかりを迎えている。
金木犀とはまた違う柊独特の甘い香りである。汗をかくほど歩いてきた身には何かほっとする香りである。
越してきて10年、途中整形したものの今では二メートルほどにまで伸びてまわりを圧するようにもなってきた。次の春にでも二回目の整形をしなければと思う。
フェンスに隙間があって道路からの侵入を防ぐ目的で植えたものだが、いまでは十分その役割を果たしていると言えよう。なにしろ葉の縁の棘が強烈でひとを寄せつけないくらいなのである。葉が枯れて落ちればなお硬さを増して跣足ではとても歩けないくらいになる。庭に出入りするみぃーちゃんにとっては大敵なのである。これも剪定の時に丁寧に拾ってやる必要がある。