ひりつく

変調の胃の腑さいなむ秋暑し

今日の暑さは特別だった。

予報通り午前中には乾いた空気に変わりいくらか涼しく感じるかと期待したが外れた。
紫外線がきついのだ。
外にちょっとした時間いても肩や背中がひりひり痛い。とうとう今日は畑へは出ず仕舞い。

悩みの種

秋の蚊を打ち損ねたるたなごころ

家の中に迷い込んだようだ。

なかなか捕まらない。居所がわかれば追い詰めて掃除機で吸い込んでやるのだが。
気になるといつまでも気になる。
脱衣場で羽音を聞くといてもたってもいられない。そうそうと風呂場に駆け込むのだが、出てからがまた問題。たいていはもういなくなって、またどこかでいらつかせる。
その日のうちにつぶすことはまずなく、数日は悩ませることになる。

愛着

足裏にもとくと残暑の知られけり

残暑が戻ってきた。

夏野菜残渣をさっさと片付ける予定が全然進まない。ぼおーっとしていて落花生を引っこ抜いてしまった。
ビックリするくらいの大きさなので、もしかしたら実が入っているかと持ち帰ったが、さすが甘味はこれから乗ってくるタイミングなので実も白く淡泊な味だが間違いなく落花生のものであった。熟すにはあと一か月くらいはかかるか。
畑がまだ乾いてないところがあってスニーカーを汚したので久しぶりに洗ってみた。天気が戻ってきたとはいえあいにく風もなく晴れたり曇ったりですぐには乾かない。白いスニーカーの白はもう戻ってこないほど履き古したのだが愛着があって捨てられない。

薬味

地味ながら柿の木蔭の花茗荷

雨が続いていたので忘れていたのだが。

久しぶりに水やりしていて発見したのが白い茗荷の花。これはいけないとまさぐってみると出てくる出てくる茗荷の子。
まだまだ冷素麺の季節がつづくので薬味に大変重宝する。

様子見

夏負けて始動合図のよいしょかな

せっかく雨の心配がなくなったのに身体が動こうとしない。

一番はこの湿度であろう。長雨の低温になれた身体には高温に加えてこの湿度はきつい。
夏野菜の仕舞やらやらねばならぬ畑仕事は山ほどあるのに、様子見するほかない。
とりあえず、白菜やらキャベツなどの種をまくだけで今日の仕事は終わりである。

湿度80%

韮咲くと天麩羅粉溶く夕厨

わずかだがプランターで韮を育てている。

このあいだからポツポツと韮坊主が伸びだした。ある程度数を待って開ききる前にと天麩羅にして食った。とりたててうまいと言うほどでもなかったが、天麩羅にはかすかに韮の匂いがした。味よりも季節を味わうということだろう。
日中はたいした雨も降らずひさしぶりに蒸し暑い日が戻ってきた。長雨で気温も低かったせいか体はもうすでに秋モードなので、この蒸し暑さは堪える。

驚く

驚くや若きかまきり距離を跳ぶ

足もとから青い蟷螂がジャンプした。

驚かせてしまったようだ。大きさからするとまだ成長途中らしいと思われる。子供ではないがおとなでもない大きさ。人間でいえばティーン世代というべきか。これまでに大きくなるには庭の畑の害虫も益虫も食ってくれたんだろうか。
いっぽうの市民菜園ではおびただしい蛙の子。うっかりすると踏んでしまいかねないくらい。行くところゆくところぴょんぴょんと飛び跳ね逃げる。これらの数の蛙を養うだけの虫がいるのかと驚くのはこちらである。