白紫陽花灯る隣家の昼の留守
今流行りのアナベルという種類だろうか。
真っ白で軸に沿って咲き登るような、紫陽花としては珍しい形をした花が満開である。
いかにも洋風で派手やかな感じだが、共稼ぎ夫婦だから子供たちも学童保育やら幼稚園やらで昼間は誰もいずどこか淋しげである。
夜は夜で、暗い闇にぼおっと浮かんでいて存在は隠しようがないほどだが、やはり家族にはあまり見てもらえてないみたいでちょっと気の毒のようでもある。
代わって、わが家の老人どもが楽しませてもらってるわけだが、梅雨入りしたこともあってやはり生き生きとしてきたあたりはまさに紫陽花のようである。