人間を養うということ

中元を届けし先は鬼籍入る

かつて若い頃生き方や考え方を養ううえで多くの人生の師と仰ぐ人に恵まれてきた。
先生方は文学や美術の世界で名を成しすでに老境に達していた方ばかりだったが、少しも偉ぶるところがなく、若輩の私を人間として対等に扱っていただいたことに感謝するのみである。
先生方は社会人としても教養人としてもすばらしい方々だったので、問わず語りのお話にも示唆に富むことが多く、感化されることが大であった。
盆暮れには直接お宅に伺うことを楽しみとしていたが、ひとり、二人とお亡くなりになり、今ではそういうこともなくなって10年あまりが経とうとしている。

室内に逃げ込む

難解なパズルてこずる端居かな

朝が眠い。猫たちに早く起こされるので、がんばって早起きしてみるけれど朝飯を食ったらもう眠くなる。
まして、外出したり、外で作業するのも暑さや汗、蚊を言い訳にする毎日。
今日は妻の買い物につきあうついでに、百円均一の店でナンバープレイス上級編というパズル本を買ってきた。風通しのいいところでいざとなったが、第一問にして頭が沸騰してしまった。

不安定な大気

長居するかみなり様や風呂立てる

近くで雷が鳴り雨もぽつぽつときていたが、南からきた黒い雲が北のほうへ流れたのを見てポタリングに出かけたのはいいが、その判断は間違っていた。
漕ぎ出して5分もゆかぬうちに大粒の雨にたたかれて雨宿り先を探すうち全身ずぶぬれになってしまった。コースに沿った川は濁流と化していたので、黒い雲がかかっていたと思われる上流域で短時間強烈な降雨があったらしい。

小降りになった隙をみて帰宅したが、それからも雷は鳴り止まない。
ほかにやることもないので、風呂場でじっくり雷様とおつきあいすることとした。

生命のくりかえし

来し方の自分史重ね蝉の羽化

今朝タバコを吸おうと庭でしゃがんでいると、いくつもの木の地面からちょうど1メートルくらいの高さにいくつもの蝉の抜け殻がしがみつくようにぶら下がっていた。
煙を吐きながら、彼らの長い眠りの間の、自分の来し方を思わずにいられなかった。

見慣れたものでも普段とは違う位置から眺めてみると新たな景色も見えてくるものだな。

行くか停まるか

しぶきあげ自転車白雨を走りけり

今朝のトレーニングは午後から雨との予報で油断していた。
久しぶりに上りは快調なペースで戻り道もご機嫌だったのに、ぽつぽつときたなと思うまもなく本降りになってしまった。
見渡しても雨宿りできそうなところもなさそうで、ここはタイヤからしぶきを舞い上げたまま突っ込むしかなかった。愛車よ、許せ。