信心する心

釣船の今日は貸切施餓鬼船

施餓鬼会を実際に目にしたことはない。

ないが兼題として求められるとひねり出すしかない。
それにしても掲句の甘さはどうだ。
宗教行事に迫る迫力がまるで出てないし、頭だけで作ったことが見え見えなのは情けない。

食欲の秋へ

秋めくや辛きものなど所望せん

ちょっと涼しくなった。

空気が変わると食いたい物にも変化があるらしい。
ちょっと刺激のあるものがいい。
カレー風味のものとか。

リクエストしたら夕食にはカレー風味のいわしソテーピカタが出た。

少子化がここにも

地蔵盆婆の好みの菓子ばかり

あと一週間ほどで地蔵盆の行事。

辻々のお地蔵さまに菓子や花などを供え、子供が無事に育つように祈る行事である。
子供たちはお菓子を目当てに集まってくるが、この少子化で町によっては肝心の主役の子供がいないという現象も見られるようになった。

爺や婆だけが集まってお地蔵様を飾る光景を見るのは何とも味気ないことである。

道路の景色

市の花として市庁舎の白木槿

木槿を市の花、町の花としている自治体はいくつあるだろうか。

高速道路の中央分離帯には市花、町花が植えられることが多いが、気をつけて走っていると実に様々な種類の樹木が植栽されているのが分かる。
意外に花をつけているのを見るのは少ないのは,季節が違うせいだろうか。
あるいは、定点観測というのだろうか、同じ高速道路でも季節によって見え方が違うように思えるのは意外にこのような樹木の花どきにも関係しているのかもしれない。

夏を惜しむ

蜩や日に三本のバスダイヤ
終バスの出でて蜩募り来る

奥深い山里の終バスが出ると間もなく日暮れがやってくる。

蜩の声の他は何も聞こえない山村の夕暮れ。夏休みも終わろうかという時期ならばこそ余計に夏を惜しむ気持ちは強くなる。

霊園で

逆縁の墓を洗うて父老いぬ

墓参してきた。

霊園なので多くの人が家族連れで来ている。
他の墓碑銘を見るともなく見ていると様々な家族の歴史が見えたりするが、なかには早世した子の名を刻んだものもあった。子の名を刻んだだけの墓というのは寂しすぎると思った。