ステント埋め込み

採血の管くろぐろと桔梗咲く

県立病院の検査予約の日だった。

思い出せば去年の今頃、この病院で母の点滴ポート埋め込みをしてもらったのだった。まさかその一年後自分自身がここでお世話になるとは夢にも思わなかった。狭心症の疑いありと言うことでカテーテル検査、場合によってはその場でバルーンを埋め込むそうだ。軽くても1泊、何カ所も埋め込みが必要なら週末まで入院が必要だということだ。

来週水曜日の入院まで時間がないので、いろいろ済ませておくことも多く、なんだかにわかに慌ただしいことになったものだ。休まずに頑張ってきたこのブログが中断するかもしれず残念だが、病室で作句するくらいの余裕があればいいのだが。

切り花にと今年植えた桔梗が二度目の花を咲かせてくれた。今度はやや小ぶりだが白くて清楚な花だ。

赤富士と空

北斎の画もかくやかの鰯雲

今朝ゴミ出しを手伝っていたら、空がみごとな鰯雲に覆われていた。

西、つまり生駒山地のほうから大和盆地にむけて末広がりに伸びてきている。空がずいぶん高くなってやっぱり秋になったんだなあとひとしきり感心して眺めていた。

子猫不在の日

髪切りはやや短めに白木槿

今朝子猫たちを避妊手術に出したので家の中は妙に静かである。

天気もよく、あの苦しいほどの暑さも一服したようなので、先週はあの客がいっぱいで諦めた床屋さんに行くことにした。着いてみると客と言えば、気持ちいいくらいに丸刈りに刈り上げた中学生くらいの男子のみで、順番待ちをすることなくさっさととりかかってもらえた。やや短めにと注文をいれてあとはお任せ。昔と違って切るだけの髪が残っているだけましと言えばまし。ひげそり、シャンプーをいれても15分足らずで終わってしまう。

髪油もなにもつけないで店から出ると、さっそく愛用のキャップを目深にかぶってみた。帰り途にみた木槿の白さが目にしみた。

動物病院

老猫と同病かこつ秋に入る

14歳の猫を病院につれていって診てもらった。

最近糖尿病じゃないかと思えるくらいたくさんの水を飲むし、おしっこの量も多いので気になっていたのである。結果はどうやら糖尿病じゃなくて腎臓そのものが悪くなって入るみたいだ。詳しい結果は2,3日すれば知らされるが、多分対策は食事療法しかないだろうと思われる。自分も心臓負荷試験が終わったばかりだが、その結果では来週さらに精密な検査が必要らしい。腎臓に負担がかかるということで一次試験では避けてくれたようだが、やむを得まい。まな板の鯉である。

夜空のラッシュ

初秋や吉野上空機影三つ

気持ちの良い夜である。

ふと顔を上げて窓の外を見ると、吉野上空に航行灯が点滅しているのがはっきり分かる夜だ。関東あたりからやってきて伊丹などに降りるのだろうか。みるみる機影が近づき生駒の山を越えてゆく。そうこうしているうちにも次々と機影が湧いてくるように吉野の方角からこちらに向かってくる。この時間、夜の8時半頃だが、旅客機もラッシュアワーなんだろう。

涼風

処暑の声聞けば心の鎮まりぬ

昨日が処暑だそうである。

暑い、暑いといってるうちにである。
たしかに今日などは、昨夜から雨が降ったので湿度は高めながら気温も低い。夜になってさきほどから涼しい風も吹いてくるようになった。あとはもう秋らしい日がいつ来るかという期待に変わったので気も楽である。少々の残暑も我慢できるというものだ。

日中の地蔵盆

婆さまと僧侶ひとりの地蔵尊

日中、強い日差しのもとで地域のお地蔵さんに読経が手向けられている。

お地蔵さんには子供たちに配られるであろうお菓子などが供えられ、まわりには提灯が飾られて今日がお地蔵さんの縁日である地蔵盆であることが一目瞭然。おかしかったのは、背高の僧侶が読経しているあいだ背伸びするようにして婆さまが日傘をさしかけている光景だった。2時間ほどのちに通りかかった時には、もうお供えも提灯も下げられてすっかり日常が戻っていた。