粟立草覆ふ捨田の虫の声
家にこもっていると虫の声は届かない。
が、一歩外へ出るとたしかに鳴いている。ただし種類は少ない。それだけ今年は虫の声が少ないと言うことだ。
夏がよほど暑かったのか、たしかに虫の声はまばらだ。
むしろ梅雨の前の頃のほうがよく鳴いていた。
それとも待てば以前のような虫時雨に身を置けようか。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
粟立草覆ふ捨田の虫の声
家にこもっていると虫の声は届かない。
が、一歩外へ出るとたしかに鳴いている。ただし種類は少ない。それだけ今年は虫の声が少ないと言うことだ。
夏がよほど暑かったのか、たしかに虫の声はまばらだ。
むしろ梅雨の前の頃のほうがよく鳴いていた。
それとも待てば以前のような虫時雨に身を置けようか。
骨痩せてこれが名残の秋簾
簾をすかせて秋の日が随分奥にまで届くようになった。
古びた簾になると隙間が目立つようになって、室内からは外がよく透視できるようになる。その分、簾の機能が減じるわけで光りをより透過するようになる。
こうなるといよいよこの簾も今年で終わりで、来年買い換えねばと思うのである。
指の間に土くれほどけ赤のまま
土が肥えている証拠だという。
春には雑草に混じってオオイヌノフグリ、ハコベ、仏の座などが生えるようになって、いよいよ放置の度合いも極まったかと嘆いていたのだが、これは土の状態がよくてどんな作物も育ついい土壌なんだと最近知った。
堆肥など入れていたので、一年放置したらとんでもない雑草が茂ってしまったが、家庭菜園にしていた部分にそういった植物が芽生えるようになったらしい。
この冬はちょっと手を入れてちゃんとした菜園に仕立て直すチャンスかもしれない。そう思って、まずは一畝分だけ大根を蒔こうと種を買ってきた。
涼しい日を選んで茂るに任せていた雑草の始末からやろうと思う。
食卓に秋刀魚見て来してふ話
貧弱らしい。
しかも高値だと。
庶民の味がまたひとつ遠くなる。この分でいくともう一生秋刀魚を食うことはできないのではないかとさえ思えてくる。
それもやむを得ないと思われるほど地球の温暖化が進んでいる。
鰻は乱獲がたたったということだが、これだけ急に数を減らしているのは単にそれだけが原因ではないような来さえしてくるのだがどうだろうか。
連結のとんぼうあてのあるごとく
車の前を悠然と流れてゆく。
いったいどこへ行こうというのか。どこかの水辺だとは思うが。
とんぼの連結飛翔を久しぶりに見た。
あっという間に視界から消えたので定かではないが、あれは精霊蜻蛉だったか。
瞬間に40年も昔の安達太良山のつるみ蜻蛉の大群の記憶が蘇る。
山から里に降りて産卵を迎える時分なのだろう。
はたはたの茶が青をぶる草葉かな
ここのところ毎朝見かける。
いわゆる「おんぶばった」で、おんぶしているというよりは茶色の雌に緑色のオスがしがみついてるのが水栓のそばに動かずにいるのだ。
たぶん同じカップルらしいとみるが、なぜ動かずにいるのか、声を掛けてみるが答はかえってこない。
いつまでいるつもりなのか、明日の朝の楽しみである。
通販のカタラグ充てる秋の色
雨の日曜日。
何をするともなく通販のカタログをめくる。
秋冬物だから当然ながら秋の色。
トレッキングやらツーリングやら、いろんな用途別に商品が揃っていて、見てるとどれも購買欲をそそられる。
アウトドアなら感染の危険も少なく、この秋はちょっとしたハイキングブームが起きるかもしれない。