鳥が来る日

この庭の何処に餌ある寒雀

庭はすべてが枯れて何もないように見える。

それでも毎日どこからか数羽の雀がやってきて、しばらく地面をつつきながら何かを啄んでいる。決まったように10秒くらい繰り返すと去って行くが、入れ替わりに鳩が来るときも有るし、今日などは椋鳥が3羽ほど行進していた。
面白いのは、鳥が来る日というのはやはりいろんな種類の鳥たちも多くやってくるという具合で、鳥類にはどこか共通した行動生理、原理が有るのかもしれない。椋鳥が去った後はジョービタキ君がフェンスの上に止まってくれて、テールダンスをちょっとだけ披露してくれた。

雪を生む峯

雪雲を繰り出す峯の暗きかな

今日は終日信貴山おろしにのって雪が飛んでいた。

大阪を渡っているときは普通の雲でも、生駒山系を越えるときに冷やされて雪雲になるのかもしれない。いずれにしろ信貴山の方角からつぎつぎと黒い雲が現れては雪が風花となって飛んでくるのだ。黒い雲に覆いつくされた信貴の雄雌両山は、陰になってしまうせいかよけいに黒々と見える。

コーヒーチケット

一月のコーヒー豆は3割引

誕生月に限りコーヒー豆が3割引で買える喫茶店。

最近1時間も散歩に出ると腰痛がつらいので、途中立ち寄って休憩する店がある。毎日立ち寄るので、最近は10杯分の値段で11杯分のコーヒーチケットも買ったりして半ば常連さん。ここではコーヒー豆も販売しているが、誕生月にかぎり3割引で買えるらしい。
安いので今月のうちに買わなきゃと思いつつ未だ持ち帰ってないが。

信貴山詣での木橋

水仙と道中安全地蔵尊

大和川の水仙

かつてこのあたりに木橋がかかっていて、信貴山詣での善男善女たちが利用していた。

今は「多聞橋」と呼ばれる鉄橋に変わっているが、橋のたもとには昔から旅人の通行安全を見届けた「多聞地蔵尊」が立ち、今も地元の人々に大切にされている。この多聞橋はちょうど近鉄生駒線とJR大和路線の鉄橋の中間点に位置しており、車は通れないが地元の人たちが王寺駅との行き来に利用している。マイ散歩コースでもある。

登山口

信貴参道山茶花やうやう盛りなり

信貴山下駅前の山茶花

隣駅の近鉄信貴山下駅はその名前の通り信貴山へのバスが出ており、奈良県側からの入山起点である。

駅前には立派な町立図書館があり、駅のすぐ裏は町役場など主要な公的機関があって文字通り我が町の中心でもある。その駅前ロータリー広場の山茶花の植え込みが今盛りを迎えている。山茶花というのは東京などでは通常11月から12月にかけて最盛期を迎えるのだが、当地の山茶花は相当遅いようである。
そう言えば我が家の山茶花の鉢もようやく蕾が膨らんできたところだ。寒気にやられるせいか葉の色も褐色がかってややくすんでしまうことが多い。どこの家でも常緑樹は総じてくすんでしまっていて、結果陽気がいいシーズンになっても色つやがもう一つのような気がする。

觔斗雲(きんとうん)

金色の飛行機雲や寒茜

雪の日なんだけどうまく詠めなかったので先日見た夕焼けを。

夕焼け空を背景に、夕陽に照らされた飛行機雲が金色に輝いてまるで悟空の觔斗雲かと思えた。
かなり高いところだったので、大阪より西へ飛んで行く途中なんだろう。

渡り者の習性

寒禽の早瀬を行きつ戻りかな

ピィーと鳴く声がするので「小鴨」だろう。

先生が吹く笛のような鳴き声が特徴だ。名前の通りやや小ぶりな鴨の仲間で東京では秋彼岸の頃に渡ってきて春彼岸の頃に帰る。いつも集団でいるのだが、当地では大阪方面へ王寺駅を出たJR大和路線が大和川を渡る鉄橋あたりに多い。
この辺りは傾斜がきついのだろうか、流れが速くなっていていわゆる瀬を形成している。瀬というのは餌となる藻が多いのかどうか、この瀬を流されながら水面に顔を突っ込んでは浮かび、また流されては顔を突っ込むと言う繰り返しである。鉄橋近くまで来てやや深くなると、しばらく休憩して今度はいっせいに200メートルほど上流の瀬の入り口まで飛び戻って再び瀬下りへ。果てしなく同じような行動の繰り返しで、なかなかの働き者なんだなあと感心する。
一方、消波ブロックなどでよく日向ぼっこしているのがマガモのグループだ。彼らも鉄橋付近に渡ってくるが、彼らはあまり瀬では採餌せず岸近くを行ったり来たりしながらしている。上りもあまり飛ぶようなことをしないでひたすら流れに逆らって漕いでいるように思える。
おなじ渡りの仲間でもいろいろ生活のパターンが違うものである。