用心

手袋をはめてごみ出す街の角

朝早くから鴉が集まっている。

どうやら生ゴミ収集があることを知っているようである。指定の場所に黄色の網が広げられるとやがて突くべき餌がやって来るのを知っているのだ。
人通りのあるところで、コンビニの弁当の殘りなどを置いて行く不届きな輩もいるようでそれを狙っているのだ。
今日はぐんと冷え込んだ朝で、ごみ出しにも手袋をしていった。
明日は寒気団が押し寄せ、吸い込まれるように列島を覆うとか。一気に寒波にさらされてしまうようである。用心、用心。

整形外科

肩凝りの腕の上がらぬ寒さかな

寒さが身にしむようになるとあちこちに痛みが走る。

とくに寒さでこわばった肩のこりがひどくて腕にまでしびれのような痛みが走る。
この腕のしびれというのは今年の初め頃からで、五十肩ならぬ七十肩の腕版みたいなものかもしれないがどうせ整形外科に行っても変わりはなさそうと放置したままである。
だいいち、この時期クリニックに行くのも恐いしね。

寝ぼけ眼

流星群見たし真夜の立ちんぼ寒し

明日未明が一分に一回くらい期待できる流星が降るという。

一度はみてみたいと思うものの、午前三時頃だと聞くと尻込みしてしまう。
遅くとも11時には就寝する癖のついた身には睡眠を中断してまで見たいとは思わないし、夏や秋ならばまだしも冬の未明となればたとえ一分でも立ちつくして空を仰ごうなんて気は起きないのである。
そう考えれば、夜の天気だって保証はないし、寝ぼけ眼でとらえられないこともあるわけで、ニュースを聞いて思いをはせるだけで十分ではないかと思えるのである。

ご奉仕

長尺のはたきに寺の煤払

興福寺、薬師寺など御身拭のニュースが相次ぐ季節となった。

歳時記にある「御身拭」は、4月19日京都嵯峨の清涼寺で本尊の釈迦如来の仏身を浄める儀式をさすが、一般には春や年末など諸物を浄める行事をさす。
実際に見たことはないのだが、ニュースでは大仏さんなどはまずおごそかに魂抜をしてから作業に入るようである。
重文クラスの仏など相当に気を配らなければならず、見ているよりは大変なご奉仕とも言える。

五割増

四本のタイヤ換えては日短

来週は一月の寒さだというので、冬タイヤに交換した。

夏タイヤを外し冬タイヤに交換するにはステップがいくつもあって、重いものを都合八本運んでは外し持ち上げ、はめて取り付けと腰の痛みとの戦いの時間でもある。
若い頃でも結構重労働だったが、古稀を超えた今となっては相当ハードである。時間も五割くらい多くかかっているかもしれない。

しわ寄せ

年忘一人と欠けることもなく

世の中はほとんど忘年会どころではないだろう。

身近なところでコロナ禍に合われた人もなく、もし忘年会をやるとしたら全員が出席となるはずである。
このひと月で稼ぎの多くを期待していたお店にとっては大打撃。飲食業には廃業に追い込まれたり、従業員やアルバイトが多く解雇されるなど、立場の弱い人がますます困窮度を増してきている。
分科会ももはやクラスターを追えずお手上げ、白旗をあげてしまった。医療現場にそのしわ寄せが一気に迫って、この先どこまで行ってしまうのか。

青い炎

牡蠣鍋やカセット焜炉侮れず

ボンベの使用期限が切れている。

ここ何年かは電気のものを使っていたので戸棚の奥で眠っていたボンベを調べると、どこも錆びてないし「問題なしオーケー」ということでテストしても問題なくバーナーが青い炎をあげる。
ガスそのものには変化ないだろうし、容器の問題さえなければ使えるはずと判断したわけだ。
それにしても焜炉は新しく、火力も安定しているし、昔の焜炉に比べるとパワーも増しているように感じたのは意外であった。
鍋が好きな夫婦には、この冬は何度も卓上にのぼることであろう。