名物は旨いか

押し寿司を包む柿葉の広さかな

名物に旨いものなし、というのは当てにならないことを実感した日だった。
まいど食い物ネタで恐縮だが、今日の弁当に入っていた柿の葉寿司のうまかったこと。
中味は鯖だったが、これの酢の浸かり具合が絶妙なのだ。
実はいままで青魚を酢でしめたものでは、「さごち(鰆の幼名)」が最高だと思っていたが、長年の考えを改めなければならない。
当地では「しめさば」の類を「きずし」というようだが、ものの本によると酢の浸かり具合が東に比べて深いようであり、このことが鯖のうまみを引き出すのに成功しているのかもしれない。
それにしても、寿司用の柿葉というのは普段見るものよりは一回り広いということには驚く。

冬が来ると

穭田の穂には及ばじ低き丈

理屈っぽくなってしまった。
刈跡に稲孫が青々と伸びていたが、冬が近い時期だから穂をつけるまでには至らないだろう、という意味(笑)
家から100メートルもいかない山の斜面には田や畑が広がっている。傾斜のゆるい棚田には一様に稲孫が生えていた。
畑となっている部分は地主が家庭菜園用に賃貸ししているようで、各区画はとりどりの野菜で溢れていた。

文化の日

まなじりを決して何処見る菊人形

菊と言えば文化の日、文化の日は連れ合いの誕生日だ。
引越の荷もだいぶ落ち着くべきところに収まってきたが、まだまだ収納家具や器具が足りない。
毎日のようにチラシにある各地のホームセンターをチェックしているので、どうしても外食がちとなる。
当地の飲食店の印象では、回転寿司やうどん屋チェーンが多かったり、意外にファミレスが少なかったり、個人営業の店が少ないなど、店の種類、バリエーションが少ないことがある。また、全般的に料理のボリュームがあるのが特長かもしれない。
奈良市内あたりに行けば観光客も多いだろうから店の選択肢も増えるだろうが、ここは郷に入って馴れるほかないだろう。
で、バースデー記念の夕食はさんざん店を探し回ったあげくごく普通のレストランで過ごすことになった。

関空

ジェット機を点景にして鰯雲

自宅から空を眺めていると、というより見るともなしに見えてしまうのだが、上空を飛行機がひっきりなしに飛んで行くのが見える。
夕方7時頃だったか同時に5機を数えることができた。
二上山や葛城山の方角(南の方)から左回りにやってきて、奈良盆地の端をかすめて生駒山の南端を越えていくようだ。
飛行高度がなだらかなこと、機影の大きさのわりにエンジン音が小さいことから着陸態勢にあることは間違いないだろう。
高度にして1000メートル前後と思われ、ときには数百メートル以下の低いものもある。
ちょうど羽田へ向かう旅客機が房総半島を縦断しながら滑空していくような感じだ。
朝から夕方まで三脚とカメラをバルコニーに据えれば、各社の機体が狙えて面白いかもしれない。

ひっつき虫

草の実を助手席の人共連れり

調べてみるとその名をアレチヌスビトハギというらしい。
前住所では見られなかったと思うが、こちらでは近所の造成地におびただしくはびこっており、気がつかぬ間にズボンの裾などにびっしりとひっついている。そのひっつき度合いというのは、おそらくスーパー級でさすが帰化植物のたくましさ、はがすには相当根気がいるのだ。
クルマに乗り込もうとした妻の裾が早速被害にあった。

霧の底

ビル裾の覚束なしや朝の霧

自宅は山裾の斜面にあるので、正面には立派な王寺駅ビルを見下ろすことができる。
今朝起きてみると、駅ビルだけでなく周辺のマンション群も霧に包まれていた。
盆地とはそもそも周囲の山々にとっての底地とも言える。

ジョウビタキ

小鳥来る季節と知りぬ友の報

引越にまぎれて季節感がすっかり狂っている。
前住所の川仲間からの便りによると、ジョウビタキの飛来が確認されたそうだ。
すでに鴨の仲間は到達しているので、今頃はさぞO川は渡り鳥たちで賑やかなことだろう。
今日ちょいと出かけたとき、徒歩10分ほどの大和川に川鵜連中が川を横切るように一列横隊で並んでいるのをみただけ。
大和盆地にはこの大和川に注ぐ川が何本も走っていて、道路を走らせていると何度も橋を渡ることになるが、河岸の雰囲気からすると近場には大好きな翡翠は期待できないかもしれない。
時間がとれたら野鳥探しに行かなきゃ。