奈良町の坂町と知り小六月
奈良町の坂慈しむ小春かな
毎月第一火曜日は定例の吟行。
12月は奈良町の歳晩風景、1月は東大寺・春日大社の新年風景と決まっている。
毎年のことなので句材も尽きるのではないかと思われるが、日付、曜日も違えば、天気も違うわでメンバーが拾い上げてくる句には新しい発見に満ちている。
たしかに、奈良町には坂が多いことをあらためて知ったのも今日のことで、なるほど句材というものは探せば何処でも幾らでも見つかるものなんだろう。
犬も歩けばではないが、兎に角外へ出さえすれば何かに突き当たるということか。これを敷衍すれば行くところすべてに句材があり、出たけど句材が何もなかったというのは単に観察が足りないか、あるいは臨む姿勢が問われていることを自ら晒しているにすぎないのかも。