主なき屋になお紅き南天かな
今日は平群方面への近道を探していて、里山の中に迷い込んでしまった。
あげくに、足の甲を痛めやむなくリタイア。
そろそろと帰る途中に廃屋があったが、その塀からは真っ赤な実をいっぱいつけた立派な南天がこぼれているのだった。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
主なき屋になお紅き南天かな
今日は平群方面への近道を探していて、里山の中に迷い込んでしまった。
あげくに、足の甲を痛めやむなくリタイア。
そろそろと帰る途中に廃屋があったが、その塀からは真っ赤な実をいっぱいつけた立派な南天がこぼれているのだった。
みるみるに雪雲頭上を過ぎにけり
大阪では初雪があったとか。
おそらくその雲だと思うが、2時頃生駒を越えて当地にやってきた。
ちょうど大和川にかかる橋を渡っているときで、雪が橋の下から頬を殴るように舞い上がり、耳もちぎれるほど痛い。
10分ほど続いたが、その後明日香、吉野方面へ向かい、さらにその雲が切れたら熊野の方の山なみがうっすら白くなっていた。
猛きこと繰り延べ多き年の暮れ
苛烈な年でした。
展望が開ければ、向かうべきものが見えればいいんだけど、今はただただ漂っているだけの根無し草のようです。
時雨れてはなほ行き難き凡夫かな
あ、やばい。
家を出てしばらくあって振り返ると信貴山の方角が時雨れている。
河原だから雨宿りするところないし、雨はみるみる近づき進退窮まる。
こういうとき山頭火を思う。
しぐるるに などか浮き寝ぞ 川騒ぐ
おまけ。
さわさわと なびく枯れ葦 時雨過ぐ
塗り箸や湯豆腐掬ひの賑やかさ
北は暴風雪とか。
当地の冬も佳境に入ってきました。
工場の煙突から立ちのぼる煙がまっすぐに昇っていくのをみると、翌朝の冷え込みが予感できてぞっとします。
こんな寒い夜は湯豆腐に限ります。
でも、いつものマイ箸は塗りなので豆腐を掬うのが大仕事なんです。
一様にへそ出し浮かぶ柚子四つ
不用意に柚子をつかみて涙かな
今日は冬至。
当地の日の出は7時。東京にくらべると10数分は遅い。
今夜はいただいた柚子を浮かべて長風呂だ。
へその句。柚子はへその方が軽いようである。みんな出べそを上にして浮かぶ様はこっけいだった。
手袋をはずし斑鳩探しおり
今日は三室山・竜田公園をめざすことにした。
自転車では近すぎて運動にならないので、今日も徒歩。
万歩計は12,000を指した。
三室山は標高80数メートル程度しかないが、たっぷり歩いた後なので頂上にたつと汗ばむほどである。
写真の残り紅葉の向こうは斑鳩の里である。
三室山登り口にある能因法師と在原業平の歌碑。
嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり・・・・・能因法師
ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれないに水くぐるとは・・・・・在原業平
能因法師はこの山の南側(現在神南町と呼ばれる)の三室堂に起居していたらしく、公園整備の際に供養の五輪塔が頂上に移されている。
また、この神南を歩いているとき気づいたのだがあたりには「紀」姓が多い。古豪族の末裔かもしれん。
いかにも「神なび」の山である。