愛着

足裏にもとくと残暑の知られけり

残暑が戻ってきた。

夏野菜残渣をさっさと片付ける予定が全然進まない。ぼおーっとしていて落花生を引っこ抜いてしまった。
ビックリするくらいの大きさなので、もしかしたら実が入っているかと持ち帰ったが、さすが甘味はこれから乗ってくるタイミングなので実も白く淡泊な味だが間違いなく落花生のものであった。熟すにはあと一か月くらいはかかるか。
畑がまだ乾いてないところがあってスニーカーを汚したので久しぶりに洗ってみた。天気が戻ってきたとはいえあいにく風もなく晴れたり曇ったりですぐには乾かない。白いスニーカーの白はもう戻ってこないほど履き古したのだが愛着があって捨てられない。

薬味

地味ながら柿の木蔭の花茗荷

雨が続いていたので忘れていたのだが。

久しぶりに水やりしていて発見したのが白い茗荷の花。これはいけないとまさぐってみると出てくる出てくる茗荷の子。
まだまだ冷素麺の季節がつづくので薬味に大変重宝する。

湿度80%

韮咲くと天麩羅粉溶く夕厨

わずかだがプランターで韮を育てている。

このあいだからポツポツと韮坊主が伸びだした。ある程度数を待って開ききる前にと天麩羅にして食った。とりたててうまいと言うほどでもなかったが、天麩羅にはかすかに韮の匂いがした。味よりも季節を味わうということだろう。
日中はたいした雨も降らずひさしぶりに蒸し暑い日が戻ってきた。長雨で気温も低かったせいか体はもうすでに秋モードなので、この蒸し暑さは堪える。

驚く

驚くや若きかまきり距離を跳ぶ

足もとから青い蟷螂がジャンプした。

驚かせてしまったようだ。大きさからするとまだ成長途中らしいと思われる。子供ではないがおとなでもない大きさ。人間でいえばティーン世代というべきか。これまでに大きくなるには庭の畑の害虫も益虫も食ってくれたんだろうか。
いっぽうの市民菜園ではおびただしい蛙の子。うっかりすると踏んでしまいかねないくらい。行くところゆくところぴょんぴょんと飛び跳ね逃げる。これらの数の蛙を養うだけの虫がいるのかと驚くのはこちらである。

三重高勝利

銀傘の乾く間もなし秋黴雨

述べ4日の延期になるらしい。

高校野球のことだが、予備日は3日とってあるらしいが、大会が無事期間中に終わるかどうか予断はゆるされない。
当日の雨の予報のなか強行した試合が選手には無情の雨天コールドとなったケースなど批判を浴びているが、これもスケジュールを意識したとしか考えられない。
今年、あるいは今後もなにもかも異例のつづく天候なのだから、大会日程、会場など含めて幅をもたせることが必要だろう。
ウィズコロナ時代を見据えても、あまりにも形式的にこだわった高校野球のありかたも問い直されてよい時期だろう。
ところで、今日は三重代表の三重高校が完封勝利した。さらに勝ち進んでもらいたい。

次の種

朝顔の実を取散らす雨の庭

夏休みも終わりに近づいてきた。

学校から持ち帰った朝顔も終盤を迎えたのに、この雨続きでは見る人もいない。
隣人の拙宅からは間近に見えて、なかには実をつけているのもある。来年の種になるのだろう。

風前の灯火

八月や過去最多聞くいくそたび

歯止めがかからない。

当然だろう。国民に自粛呼びかけするだけで、政策らしい政策は何ひとつ打ってないのだから。
ほんとうにこのままでは自公政権に殺される。
首都圏に勤めている子供たちの命が風前の灯火であるのが辛い。