バルボン

秋の夜阪神負けるニュース追ひ

昨日まででオリックスが二勝一敗。

今年の阪神の強さといったらないので、いいとこ二勝四敗でオリックスが負けと思っていたら、意外な展開。もしかしていい勝負になるのかもしれない。
もともと阪神はファンが煩すぎて好きなチームではなかったが、こちらに移ってきてますます嫌いになった。
テレビも新聞も阪神ばっかり。NHKでさえ阪神びいきの流しようにいい加減うんざりしてしまう。
東京では、巨人、ヤクルト、DeNAなど在京球団があるが、とりたてて地元球団中心の野球ニュースなんてなかった。
当地では民放もNHKも阪神、オリックス(どちらかというと阪神の方が多い)ばっかりで、これは地域政党「維新」の首長、吉本の芸人がやたら跋扈している、というか取り上げられるのと同様正直うんざりしているのである。
オリックスは、昔梶本、バルボンの時代の阪急が好きだったせいか、いまも好印象をもっているので、できれば四勝三敗くらいで優勝してくれたら嬉しい。

ふつふつと青き柚子玉泡だちぬ

去年強剪定したまま放置していた。

そのまま放置していていつ花が咲いたとも気づかずにいたが、近づいてみると青くて小さな実が嚢胞のように生っている。途中いくらかでも摘果していたらもう少しまともな大きさになっていたろうに、小さな実のままではたいした使い道がないようで可哀想である。
たくさん生った年には家人が丁寧にジャムにするのだが、このサイズではなかなか大変そうでこれまた可哀想である。
歳とともに庭の手入れも車の手入れもだんだんおざなりになってきている。菜園の方は比較的こまめにやれているということは、凝り性でもあるいっぽうで飽きやすい質と思われる。
そんな自分だが今さらどうともしようがなく、このまま気分のままに生きさせてもらおうと思う。

出入り

秋天やテント居並ぶ文化祭

10月最後の日曜日。

町民ホール前にテントが林立している。
バザーかフリマかと思ったがどうやら違うようである。
町民文化祭で親子姿が目立つ。町内の幼稚園、保育園、学校あるいは町民グループの発表などで関係者も多いのだろう、広い駐車場の出入りも多い。
町特産の販売もあってテントも賑やかである。
穏やかな日曜日がゆっくりと暮れてゆく。

予想

産みどころ高きに求め蟷螂枯る

古くなった簾に蟷螂が張りついている。

古簾にはもぬけの殻となった干からびた卵嚢がいくつもこびりついている。
これらは毎年のように蟷螂がやってきては卵を産んで巣立っていった名残であるが、今年はいつもより高いところを探っている。
雪の多いところには蟷螂が高いところに卵を産むと大雪という言い伝えがある。雪や水に浸からない、かと言って高ければ鳥たちに狙われるのでその微妙な高さに作ると言われるのもなるほどと思わせるで、もしかしたらこの冬は雨あるいは雪が多いのかもしれない。
さて、予想結果はいかに。半年後に判定されることになる。

ほんわか

耳遠き人におらぶる刈田道

御年卒寿、くらいと思われる。

暑い夏も毎日のように鍬を振るっておられる。
歳にしては高い方に属する御大はいたって健康体であられる。ただ難は耳が少々遠いこと。
コロナ全盛の頃は大声で話しかけることははばかられたが、いまでは近くまで寄って雑談もしたりできるようになった。
今日は昔からのお馴染みさんとおぼしき人が遠くから声をかける。が、本人には届かない。
そこで、杖を頼らなければ足許が怪しいところを畔沿いに近づいてようやく気づいてもらったようである。
旧交をあたためることしばらく。掘りたてのサツモイモの幾ばくかを土産にお戻りになった。
コロナなどもあって近所でもなかなか出会えない日が続くが、こうして長いおつきあいの仲の会話など聞いているとほんわかとした気分が漂っていいものである。

藷日和

掘り出して灰汁のぬるりの甘藷かな

植え付けから五ヶ月弱。

夏の高温と水不足に育ちがもう一つだったが、なんとか藷の収穫にたどりついた。
サイズがまちまちで腕はまだまだだが、そこそこ楽しめる程度には穫れた。
品種は昔から「紅あづま」にこだわっており、それは粉質がきわだって天麩羅が最高にうまいからである。
最近はこれに加えて「紅はるか」。紅あづまよりやや粘質で、かと言ってべちゃべちゃするわけでもなく焼藷にぴったりである。
大人になっても穫れても穫れなくても藷掘りは楽しいものだが、困ったことは掘りたての藷からしみ出す白いミルク。見たところまるで木工ボンドのようだが、指につくと黒く固まって、とくに爪先など風呂で洗ってもなかなか取れない。しかし、思うに、濃いミルクが出るということは澱粉が多いということであろうし、数週間追熟させるとこれが糖に変わって旨味、甘味が増すらしい。
天日に数日干してから室内に保存すれば半年はもつというので、晴天が続きそうな今週あたりは藷掘り、藷干し日和となるにちがいない。

稲架解いて

三俵ほど稻扱終えて稲架も解け

昨日まであった稲架の杭が縄でくくられている。

何人かで来ていたから、稻こきと同時に稲架も解いたのであろう。
道端に停めた軽トラには稻扱の終わった籾俵が三つほど。一と家族の一年分くらいの主食が確保できたろうか。
通りかかった時には大方の作業は終わったようで、みんな道端に座り込んで雑談に耽っているらしい。