初雷の容易に去らぬ寝端かな
昨夜激しい雷雨があった。
春とは思えない凄まじい雷で、しかも長々と続く。すっかり寝端をくじかれた形だ。
歳時記によると、「初雷」とは立春のあと最初の雷をいうが、さらに「春雷」が別項にたてられていて「一つ二つ鳴って、それきり止んだりするのも春雷らしい」と解説にある。そういう定義からすると、さしずめ昨夜のは春のものとはかけ離れた季節外れの様相を帯びていて、異常気象の一環なのではないかとさえ思えてくる。
あまり長く続くものだから、家の猫どもも耳をたてて全注意を注いでいるかのようだった。
