朝と昼風向き変はる四温晴
一日の内で温と寒を味わう。
そんな一日ではなかったか。正午を境にはっきりと風向きが南から北に変わって、午後の散歩の風が耳を切るように痛い。
当たり前の話だが、天気の動きは決して24時間単位ではない。
これを書いている今はもうその風も穏やかになった。
なんと目まぐるしいことか。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
朝と昼風向き変はる四温晴
一日の内で温と寒を味わう。
そんな一日ではなかったか。正午を境にはっきりと風向きが南から北に変わって、午後の散歩の風が耳を切るように痛い。
当たり前の話だが、天気の動きは決して24時間単位ではない。
これを書いている今はもうその風も穏やかになった。
なんと目まぐるしいことか。
大寒やここぞと思ふ正念場
これからの十日間。
いよいよ腹を据えて寒さに向かう。
予報では来週中ごろから大変な寒波が来るという。大阪でマイナス二度というから当地はマイナス五度は覚悟しなければならないだろう。そうなると今年に止めとなる外水栓の凍結は間違いなくくるが、ここ二三年凍ったことがないので何年かぶりの寒さということになる。
この数日はさほど寒さに震えることもなく三寒四温はすでに始まっていると言えるが、節分も過ぎればさらに寒暖の差を肌で感じる日も多くなる。
そう信じてしばらくはぐっと耐えながら寒さを乗りきらねばと思う。
隠沼の涸れて罪なきものの跡
水の乏しい季節。
用水池は涸れきっている。梅雨の雨に期待する盆地ではどこもおおむね同じような状況である。
いざ涸れると意外に底が深いことがわかる。底がむき出しになって泥の上を歩いたものたちの足跡も見える。それだけならいいのだが、環境を汚すようものが放り込まれているのも発見できる。なかでもプラスチック製品はいただけない。
空気汚染に水質汚染、森林破壊など後の世代に大きなつけを残しながら人類が大繁栄しているわけだが、いつまでこの人類至上の地球が存在するだろうか。
大地震、大津波は予測不可能として東電経営陣の無罪二審判決が今日出た。政治も官僚も、経営者もだれも責任を取らない国。そんな状況で既存原発の60年まで運転延長、廃炉技術も確立してない、核廃棄物処理の目途もたってないのに廃炉して新規建替するという。
子世代、孫世代へのつけ回し政治はだれが断ちきるのだろうか。
ポケットの小銭まさぐる手套かな
手袋というのは手先の感覚が鈍る代物である。
けっこう薄い素材であっても物をつまむのには苦労する。
靴紐を結ぶとか、ポケットの物を取り出すとか、じりじりとさせられる。そんなことなら最初から脱いで片付ければいいのだが、裸の手ならなんということもないのでオートマチックに触ってしまうのである。
今日もまたああ面倒と思いながら、ポケットの鍵を探していた。
寒さなか鍬を控へる土用かな
土用というものは年に四つある。
季節の変わり目の前18日間をいう。
つまり、立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間である。五行思想では春に木、夏に火、秋に金、冬に水をあてがうが、その変わり目に土が割り当てられ土用と称する。
この土用というのは土いじりはじめ、旅行や引っ越し、新しいことを慎めと言われるが、ただし例外は設けられている。
間日である。これは土公神
また、土用殺
迷信とも言われようが、要するに季節の変わり目は気をつけろと言うこと。
そう考えれば、最も寒さが厳しい冬の土用(今年は17日から2月3日)は無理することないよなと思うのである。
夏の土用も同様。梅雨明け10日ともいうがそれから立秋までが一年で一番暑い頃。こちらは鰻でも食って精をつけろというわけである。
奈良公園におくれて一ㇳ日梅ふふむ
奈良公園片岡梅林の開花ニュースの翌日だったと思う。
庭の梅を見てみればいくつか白い花が認められた。
例年より遅い開花ということだが、我が家の開花条件も似たり寄ったりということであろう。
この梅の花期は例年比較的長く、今年も長く楽しめるのを期待している。
こうして開花が確認できれば、今度は梅を探しに出かけたくなるのは自然の流れである。あちらこちらで開花を認めては、すこしずつ春が近づいているのをこ実感するようなものだから、よけいに足を延ばしたくなるのである。春を見つけるというなら別に遠くでなくてもご近所のお庭でもいいわけで、たとえ寒が戻っても探梅の楽しみはいよいよ高まるのである。
白はもう見たから今度は赤も見てみたい。
恵方より火をさしいれて大とんど
小正月15日は各地で左義長が行われる。
いわゆるどんど焼き行事であるが、その年の正月飾り、古い御札やお守りなどを燃やし一年間守ってくれたものへの感謝と、その火で焼いたお餅などを食べたり、灰を持ち帰ったりして無病息災や五穀豊穣を祈願する祭である。地域や主催団体によって名称、燃やすもの、行事の内容などは変化するが、おおまかに言えばそういうことであろう。
書き初めの書を燃やしてとんどの火で高く燃え上がれば書が上達するとも言い、別名を吉書揚とも言う。
子供たちにとっては青竹に餅を挿してどんどの火で焼いたりして楽しい行事でもある。