草野球チームいこふる山法師
ああ、もうそんな季節になったんだと思った。
目にも鮮やかな白い山法師が咲いている。木の下では試合を終えた草野球チームが木陰をもとめて談笑している。
勝ったか負けたか、今終わったばかりの試合の結果など全く忘れたかのように屈託ない笑い声が広がる。
紺色のユニフォームはまだ新しそうで、山法師の白と好コントラストをなしていた。

めざせ5000句。1年365句として15年。。。
草野球チームいこふる山法師
ああ、もうそんな季節になったんだと思った。
目にも鮮やかな白い山法師が咲いている。木の下では試合を終えた草野球チームが木陰をもとめて談笑している。
勝ったか負けたか、今終わったばかりの試合の結果など全く忘れたかのように屈託ない笑い声が広がる。
紺色のユニフォームはまだ新しそうで、山法師の白と好コントラストをなしていた。
鵯テナー椋はバリトンゆすらうめ
山桜桃不在地主のご無沙汰に
隣の空き地にしきりに鳥たちがやってくる。
どうやら食べ頃と見える山桜桃がお目当てのようで、鵯がきたり椋鳥もきたり、お互いに牽制しあいながら実を啄んでゆく。小さな雀も隙を狙っては実をかすめていく。イソヒヨドリもくるが、単独でいるせいか鵯の群れによく追われているようで、畑から少し離れたところであの美しい歌声を聞かせていてくれる。
主はたまに来ては、雑草を刈ったり、サツモイモを植えたりしているが今年はまだ顔を見ていない。いつもより早い実の生りようだし、この分では山桜桃はほとんど鳥たちのものとなるだろう。
大路往き氷菓の棒の捨てどころ
粉もん屋居並ぶなかの氷菓売
粉もんの軒を借り受け氷菓売
食べ歩きならぬ舐め歩き。
子供もいい大人も。
行楽地では、イカ焼き、タコ焼き、大判焼きなど焼き物屋にとって夏は敵のようなものだろう。
ただ、食べたあとのスティックの始末、どうしようか。
個人的なことながら、アイスで一番好きなのが、井村屋定番・小豆アイス。夏は冷凍庫の買い置きが欠かせない。
剪定瘤巨き並木の新樹光
冬の間可哀想なくらい刈り込まれた欅並木に緑が戻ってきた。
欅の若葉の下はブナに似て明るいが、背がすっと伸びた高い木であることも手伝ってさらに開放的な気分になる。
日陰も作ってくれるし、真夏の並木道にはほっとするものがある。秋には秋で、素晴らしい黄葉。そして厚い落ち葉道。冬には、影が舗道に長く伸びて、街路のアクセントにもなる。
初夏の木々の初々しい葉の総称を「若葉」とすれば、木々の緑は「新緑」、みずみずしい緑に覆われた木々は「新樹」。使い分けはけっこう難しい.
脚力をまづはたまはり鹿の子かな
やはり草食動物なんだなと思う。
生まれ落ちたその数時間後には、もう鹿苑を駆けている。生まれながらにして天敵から逃れる足を持っているというわけだ。
生まれ落ちるという言い方がぴったりのお産シーンをビデオなどで見る。そのときは、今にも折れそうな四肢を踏ん張ってようやっと立ち上がるお馴染みのシーンが続くが、そのおぼつかない姿からは想像もできないくらいだ。
そういえば、乳を飲むのも立ったままだし、自立の脚こそ命の始まりなのだ。
人間の十月十日の胎内、ハイハイ、つかまり立ちを経てようやく歩みを覚えるスピードも対極的であるが、これはこれでまた愛しい。
平城宮址狭く飛んでは夏燕
夏燕返してもまた平城京
早くも平城宮址で燕の塒入りが始まったらしい。
平城京に集まるのは帰燕の準備と聞くので、子作りを終えたファミリーなどがどこからか集まって来たに違いない。8月頃をピークに10月上旬頃までみられるとのことだ。
近所では、最近ようやく巣作りを終えて卵を抱き始めたくらいだから、塒入りしたいうのは北など遠くからやって来た群れかもしれない。
瓜苗の髭のカールの植ゑどきに
西瓜二種類に真桑瓜。
今年は欲張って三つも植えてみた。西瓜も瓜も地植するには広いスペースが必要なので、プランター栽培に挑戦だ。
目標は、大玉一個、小玉三個、真桑が四つ。
過去の失敗例からすると、まず肥料がカギをにぎると思われる。今までは、有機肥料にこだわりすぎて、タイミング、量ともうまく調整できなかったので、追肥は化学肥料もうまく利用してタイミングを損なわないようにするつもりだ。
ホームセンターではまあまあの苗を手に入れることができたので、あとは経験と勘ということだろうか。