生きる力

孫生えに確たる冬芽帯びる木も

木蓮の芽が目立つようになってきた。

よく見る木の中では、この時期木蓮の芽が一番大きいかもしれない。ちょうど目撃したのはまだまだ壮年期にあるのだろう、大きく刈り込みされても根元からたくさんの枝、孫生えがしっかり伸びていて、その枝にもたくさんの芽をつけている。まことに自然の成長力というのは驚異的ですらある。

なお、「孫生え」というのは春の季語だが、その枝にさえついた芽ということで許されるだろうか。

古事記散策

友の著を書架に見いだす冬日かな

図書館で同級生の著作を発見した。

古事記研究で知られる三浦祐之君の本だ。以前から出雲伝説と史実との関係に関心があるものだから、関係する部分をしばらく閲覧コーナーで読んでいたが面白さにひきずられて、気がついたときは日が傾き始める頃になっていたので、貸し出ししてもらうことにした。

鬼打式

やがて打つ鬼にも慈悲の御膳かな

鬼を射る
近所の八幡さんで300年以上続くという「鬼打式」があった。

氏子の健康と幸せを祈る行事で、当番の宮座衆によって維持されてきた行事だ。宮座衆のうち一老、二老、三老が衣冠装束姿で登場し、一老が7本の矢を天、地、東、西、南、北、そして鬼に向けて放つ。
この日は鬼には一度では命中せず、やり直しするというハプニングがあったが、無事終了。
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間もなく節分で「鬼やらい」儀式が各地で行われるが、それの先取りという感じだろうか。

平年並み

古都の朝放射冷却底冷す

今日はめずらしく霜が降りなかった。

ただ、ここ毎日は寒い日が続く。予報は零下1度、同2度という日の連続だ。明日は平年並みで昼間9度くらいだという。今月下旬の大寒の頃にはさらに寒い朝が予想される。
天気図を見て、明日辺り高気圧の中心が来そうなときは間違いなく「放射冷却」による典型的な底冷え。
鍋底の熱が全部もっていかれると辺りは霜で真っ白な世界だ。

冬の花

蝋梅の枝の元より咲き初めし

まだ咲き始めたばかりのせいか、枝には蕾がびっしりついている。

で、よく見ているうちに気がついたのが、蝋梅というのは枝元から順に先の方へ向かって開いてゆくものらしい。寒いせいか随分日数をかけて咲いてゆくものだ。この分でいくと、枝の先まで開くにはあと一ヶ月もかかりそうなくらいだ。

この時期は遅咲きの山茶花、水仙くらいしか咲いてないので、花を見つけると暫くは立ち止まって香りなども楽しむことができる。

吹き寄せ

水鳥の一ト日湾処に風避けり

信貴山颪が容赦なく大和川に吹き下りてくる。

100羽以上はいるかと思える鴨たちも、さすが強い風には抗しきれないのか、こんな日は風を避けるようにして川の片側のくぼみに固まってじっと動かない。

橋の上を行く人もまたしっかり襟をたてている。

どんぶらこ

水鳥の早瀬追ふとも流るとも

どんぶらこ、どんぶらこ、と鴨が早瀬を下っていく。

パートナーを追っているのか、それとも瀬に流されているのか、どちらとも言えるが、それにしてもここは流れが急である。下へ流されてはまた上へ飛び、流されながら少しでも流れが緩いところ、澱みがあれば餌をついばむのに余念がない。

この冬もまた鴨たちがいつものところに群れ、春先になれば帰って行く。毎年変わらない営みである。