たんぽぽにいたく執心蝶一羽
一頭の蝶がタンポポの花に動かない。
午前中風がないせいか、白や黄だのの蝶の乱舞に驚いた。一気に暖かくなっていっせいに活性化したのであろうが、菜園のまわりは蝶、蝶である。
そのなかでも目を引いたのは一羽の黄蝶。咲いたばかりとみえるタンポポの蜜が気に入ったのか、他の蝶がとまろうとしても動く気配はない。今日は蝶に元気をもらって、何もやることがない菜園でただ漠然、ぼんやりと過ごす時間が心地よかった。
一時間以上いたろうか、気づけば風が出てきて先ほどあれほどいた蝶が姿を消してしまった。それを合図に帰ることとなった。